久保建英だけがソシエダ攻撃陣の希望だった “リーガ最多73回”のファウル数が示す相手の徹底マーク「多くのゲームで久保がチーム唯一の危険人物」

ドリブルを仕掛ける久保 photo/Getty Images

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相手がダブルマーク&ファウルで対応

今季のラ・リーガは全日程を終了し、レアル・ソシエダは11位と悔しい結果に終わった。シーズンを通してソシエダが苦戦したのが得点部分で、リーグ戦38試合で35ゴールしか奪えていない。最後まで攻撃の形を見つけられないままシーズンが終わってしまった印象だ。

その中でスペイン『Mundo Deportivo』より孤軍奮闘していたと評価されたのが、日本代表MF久保建英だ。ソシエダの絶対的主力である久保は、今季リーグ戦で73回ものファウルを受けている。これはレアル・マドリードFWヴィニシウス・ジュニオール(70回)、ヘタフェMFクリスタンタス・ウチェ(68回)、ジローナMFヤンヘル・エレーラ(68回)らを抑え、リーグ最多の数字となっている。

久保はソシエダ攻撃陣の中で最も警戒される選手であり、マークが集中したのだ。同メディアも対戦相手が久保潰しを徹底してきたと振り返る。
「右サイドからチャンスを作れる久保は、攻撃面に苦労してきたチームにおいて主力であり続けた。多くのゲームで久保がチーム唯一の危険人物となっており、相手チームは常に2人をマークにつけることで久保の影響力を無効化してきたのだ。久保は昨季ほどのインパクトは残せなかったかもしれないが、ダブルマークの状況下でもパフォーマンスレベルは維持してきた。チームの状況も助けにならなかった。ソシエダは敵陣での流動性を失っており、久保は十分に才能を発揮できなかった。創造性あるパートナーは不足し、全体の攻撃力も低い。久保は個人戦の部分で多くの負担を強いられ、それがファウルを多く受けることに繋がった」

「シーズンを通し、久保は安定的に攻撃に絡む数少ない選手の1人だった。狭いスペースでボールを受け、方向転換し、加速する力を持つ久保にはダブルマークがつき、彼を止める唯一の方法としてファウルに頼る機会が多かったのだ」

今季はバルセロナFWラミン・ヤマルのドリブル成功数161回の数字が目を引くが、これもバルセロナの攻撃全体が機能していたからこそだろう。久保もリーグ6位となる75回のドリブルを成功させていて、個人のパフォーマンスは見事だったと言える。ソシエダの状況を考えれば、今夏の移籍は現実的な選択肢か。

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