スペシャル・ワンのオーラは消えてしまったのか トルコ挑戦も、モウリーニョに厳しい評価「トルコでの挑戦は大失敗だ」

フェネルバフチェを指揮するモウリーニョ photo/Getty Images

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近年は思うような結果が出ていない

かつてチェルシーやインテル、レアル・マドリードで多くの成功を収め、サッカー界を代表する名将と評価されてきたジョゼ・モウリーニョ。その仕事ぶりはまさに『スペシャル・ワン』と呼ぶにふさわしいものだったが、近年はやや評価が低下しつつある。

マンチェスター・ユナイテッド、ローマ、トッテナムで難しいタスクをこなしてきたのは確かだが、CLのようなビッグタイトルからは離れている。今季からはトルコの名門フェネルバフチェを指揮しているが、そこでも満点評価とはなっていない。

仏『Foot Mercato』は今季のフェネルバフチェでの仕事について「救世主から大失敗へ」と題し、強く批判している。
今節はイスタンブールBBを撃破したものの、先週には国内のライバルの1つであるベシクタシュにホームで0-1と敗北。現在リーグ戦では2位となっており、首位ガラタサライとは8ポイント差がついている。今季は残り3試合となっていて、逆転優勝が厳しくなってきた。

加えて国内カップ戦でも敗退し、ヨーロッパリーグではベスト16でスコットランドのレンジャーズに敗れている。レンジャーズも決して弱いチームではないが、優勝候補に挙げられるクラブではない。その相手に敗れてのベスト16敗退は評価できるものではないか。

また昨年11月のトラブゾンスポル戦後にはVARの判定を巡って審判を批判し、トルコサッカー連盟から罰金処分も受けた。さらに4月のガラタサライ戦では相手指揮官オカン・ブルクの鼻を背後からつまむ暴力行為もあり、こうした攻撃的な姿勢は変わっていない。同メディアはこうした部分も批判の対象としている。

今季はクラブもモウリーニョをサポートすべく、移籍市場ではFWユセフ・エン・ネシリ、DFディエゴ・カルロス、ミラン・シュクリニアル、MFタリスカ、アラン・サン・マクシマンなど実力者を補強してきた。ガラタサライもタレント集団ではあるが、クラブは2013-14シーズン以来となるリーグ制覇の期待をモウリーニョにかけていただけに、現在の2位という結果は納得できないか。

同メディアは「トルコでの挑戦は大失敗だ。挑発的な態度、臆病とも取れる守備的なプレイスタイル、団結力の欠如がイスタンブールのサポーターを失望させている。伝説の指揮官とのオーラはついに消え去ったようだ」と手厳しい。

サッカー界は戦術トレンドなど進化を続けており、かつては好戦的な青年指揮官だったモウリーニョも62歳を迎えている。現代のトレンドからは少し離れた存在となっているところがあり、ここ最近は思うように評価が上がらないシーズンを過ごしている。

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