エンケティアにも期待感はなかった スミス・ロウ、ネルソンらヘイルエンド卒業生に迫るタイムリミット

アカデミー育ちのアーセナルFWエンケティア photo/Getty Images

スタメンとベンチに差がある

チャンピオンズリーグ準々決勝で、バイエルン・ミュンヘンに合計スコア2-3と敗れたアーセナル。これで、今季残りのコンペティションはプレミアリーグのみとなった。

プレミアでは首位マンチェスター・シティと勝点差「2」の2位であり、熾烈なタイトル争いはシーズン最後まで続くだろう。しかし、先週末のアストン・ヴィラ戦に続いて公式戦連敗、しかも無得点試合が続いたのは今季初めてのことであり、今週末のウルブズ戦に向けたチームのコンディションはやや心配される。

気になるのは疲労だ。守備の柱であるDFウィリアム・サリバはリーグ32試合すべて先発出場を続けており、FWブカヨ・サカなど出ずっぱりとなっている選手も多い。一方でミケル・アルテタ監督はあまりターンオーバーするタイプではなく、英『Daily Mail』はアルテタ監督のターンオーバーの頻度が、シティのペップ・グアルディオラ監督の3分の1ほどしかないことも指摘している。そして、そのことがスタメンとベンチのクオリティの差を生み出してしまっているのは否定できない。
バイエルン戦の2ndレグでは、1点をリードされたあとにFWエディ・エンケティアが投入されたが、『Whoscored.com』によればタッチ数はたったの「3回」。シュートを打つこともなく、ほとんど試合に影響を与えることができなかった。なにかを変える期待感はまったくなかったと言っていい。

同じアカデミー育ちのエミール・スミス・ロウ、リース・ネルソンも、この試合で使われることはなかった。それぞれリーグ戦で326分、257分の出場機会にとどまり、前半戦はほとんど出番なし。ようやく過密日程のシーズン終盤、ルートン・タウン戦など比較的強度の緩い試合で出番が回ってくることになったが、そこには明確な序列が見て取れる。

おそらく来季もアーセナルは積極補強を続けることになり、エンケティア、スミス・ロウ、ネルソンの3名は放出候補ともいわれている。エンケティア、スミス・ロウにはクリスタル・パレスやウェストハムが興味を示しているようだ。ヘイルエンドと呼ばれるアーセナルのアカデミーが生み出し、期待された3名だったが、この過密日程でもチームの力となりきれないのであれば売却もやむなしか。

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