FWとしてプレミアへやってきた男が《最もダーティーなMF》に大変身 最多65回の ファウルが示す献身性

ニューカッスルで戦うジョエリントン photo/Getty Images

頼れる潰し屋としてチームに貢献中

最前線で体を張る大型センターフォワードから、中盤でチームのために走り回る献身的なMFへと華麗なる転身を果たせるサッカー選手も珍しいだろう。

今やすっかり中盤の番人となったのがニューカッスルMFジョエリントンだ。

ホッフェンハイムからニューカッスルに加入した際はセンターフォワードとして期待されていたのだが、昨季途中より中盤へコンバート。指揮官エディ・ハウの起用法は見事にヒットし、今季もジョエリントンは中盤でリーグ戦32試合をこなしている。
興味深いのは、ジョエリントンの適応能力だ。今季のプレミアリーグにてジョエリントンは65回のファウルを犯しているが、これはブライトンMFモイセス・カイセドと並んでリーグトップの数字だ。カイセドの方がプレイタイムが長いため、ジョエリントンがリーグで最もダーティーな仕事をこなしてきた選手と言ってもいいだろう。

ニューカッスルに加入した2019-20シーズンはファウル回数が32回、2020-21シーズンは24回となっているため、ジョエリントンの意識もかなり変わってきているのだろう。今季はイエローカードもキャリアハイとなる12枚もらっており、これはフラムMFジョアン・パリーニャの14枚に次いでリーグ2番目に多い。

もっとも、これらのファウルは戦略上必要なものだ。無謀な暴れん坊というわけではなく、戦略的ファウルはチームに欠かせない。ジョエリントンもレッドカード枚数はゼロとなっており、このあたりはクールだ。

センターフォワードから中盤でファイトするMFへ変化できるのはサッカーセンスの表れでもあり、念願のブラジル代表からも声がかかった。来季もこの起用法は継続となるはずで、今や頼れる潰し屋になっている(数字は『WhoScored』より)。

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