プレミアリーグを代表するマンチェスターの2強。2日にはマンチェスター・シティのホームで、マンチェスター・ユナイテッドと対戦することになる。
プレミアリーグでも注目度の高い盛り上がるダービーマッチだが、昨季はシティの圧勝だった。第11節はアウェイのシティが0-2で勝利、第28節はホームのシティが4-1で白星を挙げている。
そういった背景もあり、優勢なのはジョゼップ・グアルディオラが率いるシティだろう。開幕から勝ち点こそ落としているが、未だ無敗であり、アーセナルに続いてリーグ2位だ。
今季から新しく備わった武器でいえば純粋な9番の登場だろう。アーリング・ハーランドの得点力は素晴らしく、すでにリーグ戦では11ゴールと二桁に到達している。得点だけでなくポストプレイや動き出しにも長けており、万能ストライカーがシティの攻撃を支える。現在ホームのリーグ戦2試合連続でハットトリックを達成しており、ダービーで3ゴールを挙げれば3試合連続の快挙となる。そんな相棒の存在もあって今季もケビン・デ・ブライネが絶好調だ。昨季終盤から勢いを継続しており、6アシストを記録している。
守備でいえばハーランドと同じくボルシア・ドルトムントからやってきたマヌエル・アカンジの感触がいい。パス捌き、守備強度の高さと現代的なCBに必要な能力をハイクオリティで備えている。ルベン・ディアスとコンビを組むことが予想され、彼が壁として立ちはだかる。
対するユナイテッドが勝ったのは20-21シーズンの第27節、19-20シーズンの第29節で、この2試合に共通するのが、ユナイテッドの堅守速攻が機能していたことだ。ボール支配率は2試合ともにシティが60%を越えており、シュート数もシティが多い。だがシティは崩し切れず、カウンターから失点を喫している。
タイレル・マラシア、リサンドロ・マルティネスの加入でユナイテッドの守備は強固になった。ラファエル・ヴァランも調子を取り戻しており、当時の堅守を再現できる可能性はある。マルティネスは175cmと小柄な選手だが、195cmのハーランドに対応できるのかも注目だ。
カウンターだが、クリスティアン・エリクセンとブルーノ・フェルナンデスが中盤にいればいくらでも良質なラストパスが前線に供給される。マーカス・ラッシュフォード、アントニー・マルシャルと快足FWは揃っており、シティの守備をスピードで破壊できるか。アーセナル戦はこの高速カウンターが効いており、同じくポゼッションスタイルのシティには有効だ。
英『Daily Mail』ではシティのOBであるマイカ・リチャーズ氏が「最近のダービーはシティにとってあまりにも簡単だった」とコメントしている。実際に昨季はシーズンダブルを達成しており、両チームに大きな差はあった。しかし今季は両チームともに好調を維持してこのダービーに臨むことになり、過去2戦とは違った白熱したゲームを期待したい。