MNMが“MSN級”に制御不能となってきた ユーヴェの守備も粉砕したPSGは今季こそ欧州の頂点に届くか

ゴールに大喜びのPSGの選手たち photo/Getty Images

ユヴェントスをも撃破

MNMが2年目を迎えた今季のパリ・サンジェルマンは本物なのか。国内リーグだけでは判断しづらいところがあったが、6日にはチャンピオンズリーグ・グループステージでユヴェントスを2-1で撃破。ここでもMNMが猛威を振るった。

今季よりクリストフ・ガルティエが指揮するパリでは3バックがメインシステムとなっており、このおかげでリオネル・メッシ、ネイマール、キリアン・ムバッペの距離感が良い。3人は自由にポジションを動かしながら、独特な閃きで相手守備陣を崩してくる。

ユヴェントス戦での先制点はその典型例で、中央でボールを受けたネイマールがスペースへ走り込んだムバッペへフワリと浮かせたパスを送り、ムバッペはそれをダイレクトで蹴り込んだ。彼らにしかできない芸当と言えよう。
2点目も右サイドからの折り返しをムバッペが沈めており、今季はとにかくMNMの調子が良い。このトリオを無得点に抑え込むのは至難の業だ。

また、英『BBC』が注目したのがMNMの守備だ。ガルティエは3人に守備面の仕事も要求しているが、そのエリアが中央に寄っているのは1つの特長だ。以前はウイングの位置に入るネイマールのような選手には相手のサイド攻撃についていくことが要求されたが、今のパリは3人にその仕事を求めていない。

MNMには相手のサイドバックについていくのではなく、主に相手のセンターバックとボランチのコースを消す中央からの守備が要求されている。自陣サイド深くまで戻る仕事は求めづらいが、今の守備量ならネイマールやメッシでもこなしやすいのではないか。

同メディアもこの守備を高く評価しており、これがチャンピオンズリーグでもある程度通用するなら大きい。ユヴェントス戦ではまだ守備面でバタバタする部分もあったが、ひとまずセットプレイからの1失点に抑えたのは収穫か。

パリはユヴェントス、ベンフィカ、マッカビ・ハイファと同じグループとなっており、ユヴェントスを除けば怖いグループではない。初戦のユヴェントス戦で勝ち点3をゲットできたのは自信となったはずで、今後は展開次第でMNMを休ませることも可能になってくる。中盤にファビアン・ルイスやカルロス・ソレール、さらに若手FWウーゴ・エキティケも迎えているため、グループステージで彼らにチャンスを与えていくのも悪くない。

パリの悲願はチャンピオンズリーグ制覇だが、今季こそその目標に届くのか。MNMの連携はどこかバルセロナのMSNを思わせるものがあり、この3人だけでビッグクラブを潰すことも可能だろう。

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