水沼貴史です。欧州各国リーグの2022-23シーズンがついに開幕しましたね。さまざまなリーグで盛り上がりを見せていますが、中でもプレミアリーグは昇格組や中堅クラブが奮闘しており、非常に面白いスタートとなっています。スタートに苦しむリヴァプールや絶好調なアーセナルなど、トピックも盛りだくさんです。そんなプレミアリーグでやはり目が離せないのが、今季3連覇を狙うマンチェスター・シティでしょう。そこで今回は、今季のシティについて少々お話ししたいと思います。
まずはシティの今夏の補強に関してですが、ノルウェー代表FWアーリング・ハーランドの加入はチームにとって非常に大きいでしょう。CF不在問題などもありましたからね。本当に取りたい選手だったかはさておき、恵まれた体格を持つハーランドが加入したことにより、前線に1本の柱が立ち、攻撃の核はできたかなと思います。こういったトップらしいトップは、これまでシティにはなかなかいませんでしたしね。FWガブリエウ・ジェズスやFWラヒーム・スターリングといった長年支えてきた選手たちの退団はありましたが、これまでとはまた違ったシティの姿や攻撃の形が見られるでしょう。
あと個人的には、アルゼンチンの名門リーベル・プレートから加入したFWフリアン・アルバレスにも注目しています。2021年6月にアルゼンチン代表のA代表デビューも飾っており、非常に面白い選手です。献身性があり、22歳ながらリーベルでは公式戦122試合に出場して54ゴール31アシストを記録していました。スター軍団では、こういったチームのために頑張れる選手、献身性のある選手が意外と重要となってくるので、みなさんも注目してみてください。
一方、守備面に関してですが、主要どころでいうと、MFフェルナンジーニョとLSBオレクサンドル・ジンチェンコがチームを去りました。私は特にLSBが誰になるのかに注目していましたが、ひとまずスタートはジョアン・カンセロで落ち着いていますね。ただ、カンセロはRSBもできますし、私は2002年生まれの期待の若手であるジョシュ・ウィルソン・エスブランドにも一目置いています。CBはジョン・ストーンズとルベン・ディアスが鉄板。ネイサン・アケも徐々に調子を上げており、頭角を現しつつあります。第3節(ニューカッスル、3-3)、第4節(クリスタル・パレス、4-2)とやや失点が目立ちましたが、私は守備面もあまり心配していません。アンカーの補強としても、EURO2020などで脚光を浴びたイングランド代表MFカルヴィン・フィリップスをリーズから獲得しましたし、問題ないでしょう。
もし問題となるところがあるとするならば、「怪我人」でしょうか。これまでもシティは、怪我人の続出に苦しめられてきたところもありますからね。今冬にW杯が開催されることにより、普段から厳しいプレミアリーグのさらなる過密日程は必至。ただ、今季は交代枠が5枚になりました。ペップは必ず交代枠を使い切るタイプの指揮官ではないですが、これからCLが開幕し、過密日程になってきた際の指揮官のやりくりにも注目です。