トップチームの経験乏しい若手を約32億円で獲得? 「イングランドで最高の16歳」と称賛されたチュクエメカとは何者だ

アストン・ヴィラではすでにトップチームデビューを飾っているカーニー・チュクエメカ photo/Getty images

U-19イングランド代表の主力だ

チェルシーがアストン・ヴィラのMFカーニー・チュクエメカ(18)獲得で合意したと発表した。

英『The Athletic』によると今後メディカルチェックを行い、正式な契約を結ぶようだ。バルセロナやミランが獲得を目指していた逸材で、チェルシーが獲得レースを制した。ヴィラはチュクエメカとの契約延長を目指していたが、本人がそれを拒否しており、最大2000万ポンドの移籍金がチェルシーからヴィラに支払われるようだ。

ヴィラの下部組織で育ち、2021年にトップチームデビューを飾ったチュクエメカ。途中出場が多かったが、昨季のヴィラではすでにリーグ戦で12試合に出場し、1アシストを記録している。イングランド代表のアンダー世代では常連であり、先日行われたU-19の欧州選手権ではチュクエメカが3ゴールを挙げ、同大会を制している。
18歳ながら185cmの長身を持つチュクエメカ。ポジションは中盤であり、インサイドハーフやトップ下と幅広くこなせるプレイヤーだ。豊富な運動量と創造性溢れるパスが魅力で、以前ヴィラのCEOであるクリスティアン・パースロー氏に「イングランドで最高の16歳」と称賛されている。

気になるのはチュクエメカがどこで起用されるかだ。中盤の選手であり、その才能は本物だが、チェルシーの中盤の戦力はプレミアリーグでも屈指だ。エンゴロ・カンテ、マテオ・コバチッチ、ジョルジーニョの3人が絶対的な地位を築いており、そこにクリスタル・パレスで飛躍したコナー・ギャラガーが加わることになる。さらにルベン・ロフタス・チーク、ロス・バークリーがおり、バルセロナからフレンキー・デ・ヨングを獲得するなんて話もある。トップチームでは評価が高くても5番手であり、U-23のチーム、もしくはローン移籍で経験を積むことになるか。

トップチームでの経験が乏しい若手に2000万ポンド(日本円にして32億円)を支払うことになるチェルシー。期待できる若手だが、ギャラガーのように開花させることはできるのだろうか。

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