バルセロナ2年目で示したい“5500万ユーロの価値” スペイン代表FWが改善しなければならないポイントとは

フェラン・トーレスはその価値を示せるのか photo/Getty images

その価値を示せるか

今夏に積極的な補強を行っているバルセロナは先日、リーズ・ユナイテッドからハフィーニャの獲得で合意したと発表した。さらに一度契約が解消されていたウスマン・デンベレとの再契約も発表しており、攻撃陣が順調に強化されている。残すところは3トップの中央ロベルト・レヴァンドフスキのみであり、彼が加わればリーガ・エスパニョーラのタイトル奪還も十分に考えられる。

ハフィーニャとデンベレを再獲得したことで右サイドの人員は十分だ。デンベレは怪我の可能性もあるが、昨季の後半戦はほぼ離脱なくプレイしており、問題ないだろう。

気になるのは左サイドだ。フェラン・トーレスとアンス・ファティの2人でローテーションすると考えられるが、ファティは怪我が多くシーズンを通して計算できるか分からない。
トーレスは昨季の冬に加入しており、初めてバルセロナの選手としてシーズンをスタートすることになる。移籍金は5500万ユーロと高額であり、その価値を示さなければならない。

トーレスの改善点は決定力とドリブルでの突破力の2点にある。オフザボールの動きに長けた選手であり、ゴール前で危険な位置を取るポジショニングは上手い。ただ枠内にシュートを飛ばすことがそれほど得意ではなく、昨季は総シュート数52本に対しオンターゲットは19本だった。近い数字でいえばメンフィス・デバイが総シュート数61本でオンターゲット34本と枠内に50%以上で飛ばしており、まずはこの数字を目指したい。

次にサイドでボールを受けた際の選択肢の少なさは気になる。個で局面を打開することが得意ではなく、クロスや動き出しは絶品だが、ドリブルに迫力を持たせたい。右であればデンベレやハフィーニャ、左であればファティは個での突破を得意としており、そこの差を縮めたい。

マンチェスター・シティを経てスペインに戻ってきたトーレス。昨季は他選手の怪我の状態やクラブ全体での不調もあってプレイタイムを得られたが、すでにそこは整備されており、1番手が保証されていた時期は終わりが近づいている。来季は勝負の年であり、飛躍に期待だ(データは『SofaScore』より)。

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