鹿島、川崎では首位F・マリノスに追いつけない? 6戦無敗の広島も参戦する後半戦のJリーグ上位争い

ゴール後喜びを分かち合う横浜F・マリノスの水沼宏太、畠中槙之輔、レオ・セアラ photo/Getty images

失速気味のクラブも出ている

2022年のJリーグ後半戦の初戦である第18節が終わった。上位の並びは変わっていないが、首位横浜F・マリノスが勝利を掴んだのに対し、2位鹿島アントラーズ、3位川崎フロンターレは共にドローと勝ち点を落としてしまっている。

まだ首位との勝ち点差は3ポイントと1試合で追い付く可能性はあるが、このままF・マリノスが独走することも十分に考えられる。

F・マリノスは直近の柏レイソル戦は4-0での快勝を収めた。攻撃の中心であるアンデルソン・ロペスを欠いているが、代役としてセンターフォワードに入っているレオ・セアラが2ゴールと躍動している。選手層が厚いチームであり、柏戦では後半からマルコス・ジュニオール、仲川輝人、宮市亮を投入する充実ぶりだ。それは守備陣、中盤も同じであり、後半戦もこの勢いのまま走り切ることができるだろう。
2位の鹿島は26日名古屋グランパス相手に引き分け、勝ち点を落としてしまった。前半は鈴木優磨らを中心に攻勢を仕掛け名古屋を圧倒していた。鹿島はアルトゥール・カイキをはじめ前線に空中戦を得意とする選手が揃っており、ロングボールが効果的であった。しかし後半からは疲れが見え始め、失速。キーマンだった鈴木がベンチに下がったことが影響したのが、前線でボールを収められず前半ほどの脅威は見せられていない。

3位の川崎は鹿島同様に先制するも、追い付かれてしまった。川崎は3バックを敷くジュビロ磐田の守備陣を崩す方法を見つけることができず、手詰まりになる場面が散見された。以前の強かった川崎に見られた厚みのある攻撃はなく、交代で出てきた選手も違いを作れない。ただ2試合連続でフルタイム出場している大島僚太のパフォーマンスはポジティブな要素であり、後半戦は彼の活躍にかかっている。

F・マリノスにあって鹿島、川崎に欠けているのは選手層の厚さだ。前者は交代でより勢いを生み出せるが、後者2クラブはそれが難しい。とくに川崎はそれが顕著であり、パフォーマンスが低下してしまう。

1試合消化が少なく、勝ち点30のサンフレッチェ広島はこの3強に割って入ることができるだろう。新指揮官であるミヒャエル・スキッベ監督が攻守両面での戦術を整備し、強力なチームを作り出した。現在リーグ戦6戦負けなしと絶好調であり、前半戦はF・マリノスに完勝している。

シーズンも後半戦に突入し、ある程度各チームの戦力が分かってきた。鹿島、川崎は揃って失速気味であり、今後はF・マリノスと広島が上位を争うことになるだろう。

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