エリクセン獲得で中盤が渋滞する? 不安が拭えないマンチェスター・ユナイテッドのこれから

マンチェスター・ユナイテッド行きが濃厚なクリスティアン・エリクセン photo/Getty images

来季から新体制となる赤い悪魔

来季からエリック・テン・ハーグがチームを指揮することになっているマンチェスター・ユナイテッド。バルセロナのフレンキー・デ・ヨングを獲得したいようだが、話がまとまっておらず進展がない。

そこで新たに獲得候補に浮上したのがクリスティアン・エリクセンだ。英『The Athletic』によるとすでにオファーを出しており、合意となればフリーでの獲得となる。

エリクセンが加われば心強い。パスで局面を打開できる選手で、21-22シーズンは後半戦からブレントフォードでプレイしており、ストライカーのイヴァン・トニーとのコンビは強烈だった。ユナイテッドにはクリスティアーノ・ロナウドという素晴らしいスコアラーがおり、攻撃力アップは間違いない。
しかし既存戦力を見るとポジションが被っているようにも見える。テン・ハーグがユナイテッドでどのシステムを使うのかは明らかになっていないが、アヤックスで重宝した[4-2-3-1]ならブルーノ・フェルナンデスとドニー・ファン・デ・ベークとトップ下で被ることになる。さすがに3人は多い。

インサイドハーフなら共存する可能性は十分にあるが、アンカーの人選が大事になる。現状噂されているのは前述したデ・ヨングだが、エリクセン、B・フェルナンデス、デ・ヨングの3枚で守備強度が足りるかは怪しいところ。インサイドハーフにフレッジを起用すれば改善はされるが、それでも不安は残る。フレッジ一人に守備を期待するのは荷が重い。プレミアリーグで[4-3-3]を採用しているチームを見れば分かるが、アンカーにはロドリやファビーニョのような潰し屋としての一面を持っている選手を置いている。もしデ・ヨングにインサイドハーフではなくアンカーを任せようとしているのであれば、難しいシーズンになる可能性がある。

エリクセンを獲得すれば戦力アップは間違いなしだが、ポジションの兼ね合いを考えると、中盤の構成は改善の余地があるように思える。テン・ハーグはプレミア初挑戦の監督であり、22-23シーズンはどのような年になるのだろうか。

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