SBが2ゴールを挙げて京都サンガF.C.に白星 決め手となったF・マリノスが得意とする“位置的優位”の作り方

横浜F・マリノスでプレイする小池龍太 photo/Getty images

サイドバックが主役といっても過言ではない

直近の2ゲームでは白星なしと、難しい状態でホームに京都サンガF.C.を迎えた横浜F・マリノス。前半に1ゴール、後半に1ゴールとそれぞれ得点を奪い、計2-0で湘南ベルマーレ戦以来となる勝利を飾った。

2ゴールと大量得点とはならなかったが、前節アビスパ福岡戦と比べて攻撃は機能しており、90分で総シュート数29本、オンターゲット13本と攻撃で圧倒したゲームとなっている。その中で輝きを放ったのが、両サイドバックだ。

F・マリノスのサイドバックに与えられたタスクは特殊であり、大外ではなく中よりの、いわゆるハーフスペースに攻撃時はポジションを取る。左の小池龍太と宮市亮のポジショニングが分かりやすく、大外に宮市、その一つ中のレーンに小池がポジションを取る。

このポジション取りの強みは小池の先制点のシーンで見られている。この場面ではセンターバックのエドゥアルドが左のスペースにロングフィードを供給し、宮市はこのボールに反応して高い位置でボールを収める。相手のサイドバックはこの場面では宮市をマークすることになり、ハーフスペースにポジションを取る小池はフリーとなる。最後はこの小池にボールが渡り、ボックス内から右足を振り抜いてゴールを奪っている。エドゥアルドのフィード、小池のフィニッシュとそれぞれの個が光った場面でもあるが、それは整備された配置を基本としており、ケヴィン・マスカット監督の戦術の落とし込みの上手さがうかがえる。

松原健の2ゴール目の崩しは先制点と似たようなメカニズムだ。大外には水沼宏太が張り、ハーフスペースに松原が立つ。水沼には相手のサイドバックが付くが、曖昧な位置でポジションを取る松原はフリーであり、最後はボックス外から左足を振り抜き、ダメ押しの2点目を決めている。基本的にウイングが囮の役割を担い、サイドバックがフィニッシュに絡む。

ウイングが外、サイドバックが中にポジションを取るこの崩しはF・マリノスの十八番だ。特に1ゴール目は理想的であり、小池は疑似的にウイングのような働きを見せる。有効な攻撃だが、その分サイドバックには高いレベルが要求される。ポジショニングのセンスが必要であり、ただサイドをオーバーラップしてクロスを上げるだけではいけない。アタッキングサードでの崩し、ミドルサードでのボール運びまでサイドバックが関与するようになっており、特に両サイドでほぼミスなくこなす小池の働きは注目すべきである。

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