パラグアイ戦含むキリンチャレンジカップでどこまで試せる? “日本の心臓”中盤3枚の牙城を旗手怜央は崩せるか

ベトナム戦は45分のみの出番となった旗手怜央 photo/Getty images

期待したい

日本サッカー協会から先日、6月2日にパラグアイ代表との親善試合を開催すると発表があった。ワールドカップの南米予選は突破できなかった同代表だが、ニューカッスルでプレイするミゲル・アルミロンが在籍しており、彼の突破力を体感できるのは良い経験となるだろう。そのほかにもブラジル代表とのゲームが組まれるともいわれており、楽しみなキリンチャレンジカップとなりそうだ。

そんなサムライブルーだが、早くもポジション争いは始まっている。登録メンバーが23人から26人になるとの話もあるが、それでも狭き門であり、その時の調子次第ではアジア最終予選で招集されたメンバーですら、落選もある。

例えば、旗手怜央はどうか。今冬の移籍市場でセルティックへ移籍し、センセーショナルな活躍でスコットランドを沸かせたが、出番のあったベトナム戦はインサイドハーフで先発も前半45分で代えられてしまった。特にパフォーマンスが悪かったというわけではないが、後にスコットランドメディア『THE SCOTSMAN』では代表での活動を終え、セルティックに戻った際の最初のトレーニングで「ボールが二重に見えた」と初めて海外組として代表に参加することの難しさを語っており、ベトナム戦でも多少の疲労を抱えてのプレイだったか。

開催が決まったパラグアイ戦は旗手にとっていいアピールの場となりそうだ。現状の代表は[4-3-3]のシステムを採用しており、アンカーに遠藤航、インサイドハーフに田中碧、守田英正がほぼ固定となっている。彼らに代われる存在は原口元気くらいであり、カタールを戦い抜くには明らかに足りない。せめてあともう一人、運動力と技術の高さを両立させた中盤戦士が欲しい。

旗手はその難しいタスクをこなせる選手だ。攻守に強度が高く、動き出しで味方をサポートできる。セルティックではボックス外からミドルレンジのシュートを沈めるなど、精度の高さも持っており、本大会までの残り6試合で旗手をどこまでチームに組み込めるかが重要となる。

アジア最終予選のオーストラリア戦、ベトナム戦では旗手に加え、林大地、上田綺世ら目新しい選手を招集した森保一監督。本大会までに選手層を厚くすることは必須であり、残りの親善試合での選手の起用法に注目だ。

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