“ベンゼマ次第”でどこにでも勝てる チェルシー戦で見えたレアル・マドリードの強みと弱み

カリム・ベンゼマがいればある程度の得点は見込める photo/Getty images

昨季のリベンジ成功だ

CL決勝トーナメントラウンド8の2ndレグ、レアル・マドリード対チェルシーの一戦は2-3でチェルシーの勝利となったが、2戦合計スコア5-4でレアルが次のステージに駒を進めている。

昨季、このチェルシーに敗れてラウンド4で姿を消したレアルとしてはリベンジ成功だが、今季は2ndレグで苦しめられた。特に守備だ。チェルシーはティモ・ヴェルナーとカイ・ハフェルツを2トップで並べており、彼らが前線で流動的な動きを見せ、レアルのセンターバックを食いつかせていた。1失点目と3失点目はまさにCBが前に出たことで空けたスペースを使われており、カルロ・アンチェロッティ監督はこれを修正することができなかった。この試合ではエデル・ミリトンという普段はスタメンの選手が起用できなかったことも関係しているといえるが、さっそくラウンド4に向けて課題が見つかった。

そんな明確な弱みがあったレアルが勝てたのは、この試合でもカリム・ベンゼマのおかげだ。試合を通じてレアルのベンゼマ、ヴィニシウス・ジュニオールコンビの攻撃はリース・ジェイムズ、アントニオ・リュディガーという屈強な守備者に長く抑えられていたが、延長前半にエドゥアルド・カマヴィンガが敵陣でボールを奪うとショートカウンターが発動。左サイドでヴィニシウスがフリーでクロスを上げ、中央のベンゼマは動き出しでリュディガーのマークを外して得意のヘディングでゴールを決めている。

2ndレグは1stレグでベンゼマがハットトリックしたほどのチャンスはなく、チェルシーの守備に苦戦していたはずだが、一瞬の隙をベンゼマ、ヴィニシウスコンビが見逃さず仕留めている。ベンゼマはこれでCL今季12ゴール目であり、少ないチャンスを決めきることができるのはレアルの大きな強みである。

ストロングポイントとウィークポイントの両面が見られたチェルシー戦。2試合で4失点の守備は気がかりだが、2試合で一人4ゴールを挙げるベンゼマはさすがであり、次のラウンド4もベンゼマ次第となりそうだ。

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