0-0での引き分けもペップは交代枠を使わず スターリング、ジェズスらが終盤にも起用されなかったわけとは

ペップは交代枠を使わなかった photo/Getty images

使ってもいい場面ではあった

マンチェスター・シティは15日にクリスタル・パレス本拠地、セルハースト・パークに乗り込んだ。

開始からボールを保持する展開となり、試合終了後のポゼッション率は74%。シュート18本と攻め続けるゲームとなったが、パレスの守護神ビセンテ・グアイタの好セーブと自チームのビッグチャンスでの決定力不足が見られ、0-0と白星を落とす結果になった。シティとしては2-3で敗れたトッテナム戦に続いて勝ち点を取りこぼすゲームとなっており、2位リヴァプールとの差が4ポイントにまで縮まっている。

そんなシティだが、この試合では交代枠を使わずに試合を終えている。控えにはラヒーム・スターリングやガブリエウ・ジェズス、中盤であればイルカイ・ギュンドアンやフェルナンジーニョと選択肢はあったが、彼らは起用されずスタートの11人で90分を走り抜いている。指揮官であるジョゼップ・グアルディオラが交代枠を使わないのは珍しい話ではなく、今季では2-0で勝利したマンチェスター・ユナイテッド戦、1-0で勝利したブレントフォード戦で交代枠を使わずに白星を収めている。

前述した2試合では勝ち点3を獲得したからよいものの、パレス戦では勝ち点を落としてしまっている。実際にベンチにはスターリングやジェズスといった攻撃でアクセントを作ることができる選手が座っていた。

試合後のインタビューではスターリングらを使わなかったのはなぜかと聞かれており、英『manchester evening news』では「ガブリエウ(ジェズス)とギュンドアンを起用するか考えていたが、ピッチ上の選手たちは良いリズムでプレイしていた。それを崩したくはなかった」と交代枠を切らなかった理由を話している。確かに終盤になっても何度も好機は作れており、そのままでも決めきれていた可能性はある。

また、この起用はペップの控え選手への信頼度の低さの表れなのかも知れない。攻撃的な選手でいえばスターリングもジェズスもそこまで得点力のある選手ではない。スターリングはチーム最多10点のスコアラーだが、沈黙してしまう試合も見られる。こういった中央を固められた試合で明確な、例えば高さのような武器のある選手がオプションとしてベンチにいないのは以前からのシティの弱みであり、だからこそ高額でもアーリング・ハーランドやハリー・ケインといった高さのあるストライカーを欲しがっているのだろう。

大事なゲームを落とし、プレミア優勝を遠ざけてしまったシティ。終盤でのオプションの少なさは今のスカッドではリアム・デラップくらいしか選択肢はなく、今季は常に考える必要のある問題点となりそうだ。

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