ドルトムントの神童には焦りが生まれている? パスを出さぬムココに抱く一抹の不安

今季ドルトムントであまり多くの出場機会を得ることができていないムココ photo/Getty Images

22分間でパス本数はたった《3本》

傑出した才能の持ち主であることは間違いない。しかし、現在ドルトムントでやや壁にぶち当たっているのがU-21ドイツ代表FWユスファ・ムココ(17)だ。

まだ17歳という年齢を考えれば、まだ悩むのは早いかもしれない。しかし、それでもムココはかねてよりドルトムントの下部組織でも特別な存在と目されてきた選手だ。いくら17歳とはいえ、当初の期待値を考えれば今季ブンデスリーガでのスタメン出場が1試合しかないのは厳しい。昨年10月から12月は度重なる怪我にも悩まされたが、それを差し引いても当初思い描いていたはずの成長曲線は描けていないと言っていい。

そんな状況となっているだけに、近頃のムココには結果を求める気持ちから焦りが生まれているのか。現地時間27日に行われたアウクスブルク戦でのプレイぶりには、そういった不安を抱くものがあったと言っていい。この試合に68分から途中投入されたムココだが、彼はほとんど味方にパスを出すことがなかったのだ。
ストライカーとして積極的な姿勢を見せたという捉え方もできるだろうが、さすがに22分間のプレイでパス本数がたった“3本”というのは少なすぎるか。強引にシュートを打とうとする場面も見て取れ、自分の力だけでなんとかしようとするプレイはやや目立つこととなってしまった。

少しでも多くのゴールを積み重ねて出場数を増やしたい気持ちも理解できるが、さすがに味方を使う場面が少なすぎたアウクスブルク戦のムココ。姿勢自体は悪くないが、序列アップのためにはもう少し冷静さも必要なのかもしれない。

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