13点、7点、4点…… 伸び悩む得点力 評価の難しい献身性を手に入れたエヴァートンFW

マンチェスター・シティ戦では前線で起点となったリシャルリソン photo/Getty images

まだ若い選手ではある

疑惑の判定でPKのチャンスがなくなり、0-1でマンチェスター・シティに敗れたエヴァートン。消化試合数の差もあるが、ここまで24試合を行い勝ち点22ポイントで17位に沈んでしまっている。降格圏内である18位バーンリーとの勝ち点差はわずか1ポイントであり、エヴァートンがさらに下に沈む可能性はある。

そんな苦戦気味のエヴァートンだが、今季は得点数が少ない。ここまで総得点数は28点と下から数えたほうが早く、リーズ戦でこそ3ゴール奪ったが、対シティは0点、対サウサンプトンも0点とゴールネットを揺らすことができていない。

考えられる要因としては2大エースの失速だ。昨季16ゴールを奪ったドミニク・カルバート・ルーウィンは怪我で今季満足に稼働できておらず、17試合に出場しているリシャルリソンはここまで4ゴールと物足りない。カルバート・ルーウィンは復帰を待つとして、リシャルリソンはシュート精度の改善が必須だ。ここまでチームで2番目の31本のシュートを放ったが、オンターゲットは7本と少ない。確率でいえば22%であり、5本に一度枠を捉えるかどうかの精度だ。これではゴールネットを揺らすことは難しい。エヴァートン初年度は13ゴール、翌年も13ゴールとコンスタントに決めていただけに期待はあるが、昨季は7ゴール、今季はここまで4ゴールとフィニッシュ面では完全に伸び悩んでしまった。

それでも、ゴール以外の貢献度は高い。シティ戦では押し込まれる展開になるもボールを奪えばリシャルリソンが前線で起点となることができ、攻撃を前進させている。反転してドリブルするのが難しくても、ファウルを受けて起点となっており、被ファウル数はチーム最多の7回だ。守備でも奔走しており、プレッシング数22回はチームで3番目の数字である。

成長している場面もあるが、FWとしての得点面では伸び悩んでしまっているリシャルリソン。まだ24歳と若いだけに、ここからの成長に期待したい(データは『FBREF』より)。

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