“1487分間”しか出番ないマドリード生活 レアルはヨビッチをどう活かすつもりだったのか

レアルで出番増えないヨビッチ photo/Getty Images

2番手FWとしても信用されていない

もうすぐレアル・マドリード加入から3年になるが、レアルは2019年夏に獲得したFWルカ・ヨビッチをどう活かすつもりだったのだろうか。

ヨビッチはドイツのフランクフルトに所属していた2018-19シーズンに全コンペティション合わせて27ゴールと爆発し、注目の若手ストライカーとして有名な存在になった。

ビッグクラブが獲得に動くのは自然な流れで、最終的にはレアルがセルビアの若き点取り屋を射止めた。しかし、ヨビッチはまだレアルで1487分間しかプレイしていない。ネットを揺らしたのは3回だけだ。
途中フランクフルトにレンタルで戻った時期があったが、それでもプレイタイムが1487分間というのは少なすぎる。セルビア代表の方でも後輩のドゥシャン・ヴラホビッチが大ブレイクし、すっかりエースの座は奪われている。今年のワールドカップでも前線の1番手はヴラホビッチのままだろう。

問題は、レアルにヨビッチを活かすアイディアがあったかどうかだ。ヨビッチ獲得当初はカリム・ベンゼマからポジションを奪えるのではなんて期待もあったが、そこからベンゼマは再びの全盛期モードへと突入。ヨビッチが割って入る隙はなくなった。

しかもヨビッチはベンゼマのように前線でボールを収めるプレイをあまり得意としていない。ベンゼマのバックアッパーとしても不十分で、フランクフルト時代の相棒セバスティアン・ハラーのような大型ストライカーと2トップで組ませた方が能力を活かしやすいのだろう。

だが、レアルはベンゼマとヨビッチの2トップをそこまで試してこなかった。ヨビッチはあくまでベンゼマを休ませる際の2番手FWだったわけだが、その役割が合っていない。

レアルでの2年半は想像を超える大ブレーキとなっており、24歳と若いヨビッチは1番手として輝ける場所へ向かうべきだろう。

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