自身へのブーイングですら歓声に変えてしまう 問題児デンベレがナポリ戦で見せた確かなクオリティ

デンベレへのブーイングは徐々に歓声に変わっていった photo/Getty Images

結局契約延長は行われていない

冬の移籍市場でフェラン・トーレスを初めとする複数のFWを獲得したバルセロナは、新加入選手を中心とした3トップで試合に臨むことが多い。ELの決勝トーナメントプレイオフ、ナポリ戦1stレグでも右からアダマ・トラオレ、ピエール・エメリク・オバメヤン、トーレスの新加入トリオの並びとなった。

まだ加入から時間がそこまで経っていないということもあるのか、インパクトを残せているのはトラオレのみ。トーレスも悪くはないが、いかんせんシュート精度が悪く、オバメヤンは守備での切り替えは速いが、攻撃では存在感を見せられていない。そのトラオレも縦に突破してからのクロスしか選択肢がなく、ダニエウ・アウベスがいなければ評価の難しい選手だ。ナポリ戦ではPK獲得がなければ落第点だったかも知れない。

そんな中、後半から投入されたウスマン・デンベレは別格だった。トラオレと代わり右サイドに入ったデンベレは個で打開できる選手であり、短い時間で3回のドリブル突破を成功させている。味方を走らせる鋭いスルーパスや、得点とはならなかったが期待感のあるクロスを供給し、チャンスを生み出している。

トラオレも3回のドリブルを成功させたが、デンベレとの差は大きい。デンベレは両足で同じクオリティのプレイをできるが、トラオレは逆足である左を使うことは少なく、選択肢が少ないように感じられる。仕方ないことだが、トラオレを今後も起用するならパスなど、プレイのバリエーションを増やしたい。

契約の問題でクラブと溝ができてしまったデンベレ。バルセロナのホームスタジアムであるカンプ・ノウに集まったサポーターもデンベレがボールを持つたびにブーイングを行っていたが、デンベレが個で打開するうちにそのブーイングはいつの間にかなくなっていた。サポーターは今までの出来事を許したわけではないと思うが、デンベレは確かに見るものを魅了する技術を持っている。しかし、度重なる怪我や素行の問題もあり、評価は高くなく、関係修復は難しい。実力はある選手だけに、バルセロナとの契約の切れる今季終了後はどのクラブでプレイするのか気になるところだ(データは『WhoScored.com』より)。

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