新たなミランの大黒柱が見せる“抜群の安定感” 常に高いレベル維持するトナーリの輝き

今季は安定して好パフォーマンスを披露しているトナーリ photo/Getty Images

「最も恐ろしいのは……」

サッカー界において、若手の大ブレイクというのはその一瞬のみとなることも少なくない。一定の期間に誰もが驚くような活躍を見せても、その後はまったく輝けずにトップシーンからフェードアウトしてしまう例もザラにある。しかし、2021-22シーズンにACミランで本格ブレイクを果たした中盤戦士は、今後もロッソネリの中心に長く君臨し続けるのだろうか。イタリア代表MFサンドロ・トナーリには、今もなお失速の予感がない。

かねてより各方面からの期待を一身に受けていたものの、ミラン移籍初年度となった昨季はそれほど大きなインパクトを残すことができなかったトナーリ。しかし、今季の彼は中盤で攻守に輝く“チームの心臓”として、大きくロッソネリに貢献する存在となった。ジェンナーロ・ガットゥーゾとアンドレア・ピルロを掛け合わせたようなプレイぶりには各方面からの称賛が集まっており、先日は伊『Gazzetta dello Sport』も「レジェンドになれるだけのポテンシャルを示している」と同選手への将来に対する期待を綴っている。

そしてなにより、今季のトナーリに関して注目すべきはその安定感だ。2021-22シーズン、ここまでセリエAで23試合に出場している同選手だが、データサイト『SofaScore』による1試合平均評価点は「7.09」とハイレベルな数字をキープしている。今季ミランでリーグ戦20試合以上に出場しているのは彼とMFアレクシス・サレマーケルス(出場24試合、平均評価点6.38)の2人のみだが、そのなかでも平均して評価点7点以上をマークしているのは称賛すべきだろう。
「トナーリは若いながらも非常に優秀で、安定感のあるパフォーマンスを続けている。今やミランの中盤になくてはならない存在だ。そして、最も恐ろしいのはその勢いに翳りが見えない点。若い選手が主力に定着してハイレベルなパフォーマンスを披露し続けるのは難しいが、彼はそれをここまで難なくやってのけている。真のスターとなる準備はできた。トナーリは今後何年もミランも中盤を支え続けてくれることだろう」

そんなトナーリの安定感に関しては、伊『Leggo』もこのように称賛を送っている。ブレイク後の好調が長続きしない若手もサッカー界には多いなか、ミランでしっかりと結果を残し続ける若きイタリア代表MF。ここ最近は風格さえ漂い始めた男はそう遠くない未来にレジェンドと呼ばれるほどの選手になってほしいところだが、はたして。

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