現在行われているアフリカ・ネイションズカップはベスト8が出揃ったが、その中で最大のサプライズチームに挙げられるのが赤道ギニア代表だ。
グループステージでは前回王者アルジェリア代表、アフリカの強豪コートジボワール代表、シエラレオネ代表と同居する厳しい組み合わせだったのだが、赤道ギニアは第2節で王者アルジェリアを撃破。コートジボワールとともにグループ突破を決めてしまったのだ。
これだけでもサプライズだったが、ベスト16ではマリ代表をPK戦の末に撃破。セネガル代表の待つベスト8へ駒を進めることになった。
このPK戦で一躍ヒーローとなったのが20歳の守護神ヘスス・オウォノだ。3人目のマサディオ・アイダラ、最後のファライ・サコのPKをストップし、チームをベスト8へと導いた。
スペイン『MARCA』はオウォノにとって今季は特別なシーズンになっていると取り上げるが、オウォノは昨季までスペイン5部相当となるテルセーラ・ディビシオンRFEFに所属するサン・イグナシオでプレイしており、昨夏にスペイン1部のアラベスと契約を締結した選手だ。
そして今年1月には守護神のフェルナンド・パチェコが新型コロナウイルスの影響で欠場したため、急遽オウォノがレアル・ソシエダ戦にてリーガ・エスパニョーラのゴールを守ることになった。
赤道ギニア代表には17歳の頃より招集を受けており、今回のアフリカ・ネイションズカップでさらに評価は上がったはず。ベスト8で対戦するセネガルは優勝候補の一角だが、今の赤道ギニアは不気味だ。ここでもオウォノがハイパフォーマンスを見せたとなれば、クラブの序列の方にも影響してくるかもしれない。昨夏よりオウォノのキャリアはとてつもない速度で変わり始めている。