EURO2020の“最優秀選手”がまさかの定位置争い 壁にぶち当たったイタリア代表GK

PSGでナバスと定位置争いを繰り広げているドンナルンマ photo/Getty Images

今夏ミランからPSGに移籍

今夏開催されたEURO2020において、彼は間違いなく大会で最も印象的な活躍を披露した選手のひとりだった。その男とは、同大会でイタリア代表を優勝に導き、最優秀選手にも選ばれたGKジャンルイジ・ドンナルンマ(22)。しかし、そんな栄光からまだ半年も経過していない現在、この若き守護神は新天地で苦しい時間を過ごすこととなっている。

2021-22シーズンは昨季まで所属していたACミランを離れ、リーグ・アンの強豪パリ・サンジェルマンでプレイしているドンナルンマ。バルセロナから獲得したFWリオネル・メッシやレアル・マドリードから獲得したDFセルヒオ・ラモスらと共に、彼もまた今夏PSGが敢行した大型の補強の目玉だったことは間違いない。

だが、2021-22シーズンにここまでドンナルンマが出場している公式戦は、チームがこなした18試合中7試合。大きな期待を背負って加入したはいいが、現在は以前からPSGの正守護神を務めていたケイロル・ナバスとの熾烈な定位置争いに巻き込まれている。ナバスも優秀なGKであることから心配はされていたが、その予想通りに定位置の確保は順調に進んでいない。むしろ、現時点ではナバスの後塵を拝していると言っても差し支えはないだろう。
EURO2020では最高の時間を過ごしながらも、そこから4カ月で苦しい時期を迎えることとなっているドンナルンマ。そんななか、本人もこの現状に関しては、「もちろん簡単なものではない。僕は常にスタートからプレイすることに慣れていたから、ベンチにいるのはつらいよ。明らかに僕のプレイタイムは制限されているけれど、この状況が改善されることを信じている」(仏『Foot Mercato』より)と語っている。やはり、ドンナルンマ自身も今の状況はかなりタフだと感じているようだ。

夏の移籍市場でミランを飛び出したものの、新天地でナバスという高い壁にぶち当たっているドンナルンマ。難しい状況に置かれたイタリア代表GKだが、はたして彼はこの苦境を今後どのように打破していくのだろうか。ミランでは順調にステップアップを果たしていた印象も強いだけに、ここで大きく躓きたくはないところだ。

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