ステップアップは慎重に 苦労している元アヤックス黄金世代の現状

ファン・デ・ベークのマンチェスター・ユナイテッド移籍は失敗だった photo/Getty Images

今季のチームは面白い

今季のアヤックスは強い。エリック・テン・ハーグ監督が指揮するチームはエールディヴィジを10試合消化して首位であり、特に37ゴールを奪う攻撃陣は強力だ。CLでも3連勝しており、このままいけば決勝トーナメント進出は固い。

このように絶好調のアヤックスだが、18-19シーズンのCL4強入りした姿が思い返される。当時の主力は現バルセロナのフレンキー・デ・ヨング、ユヴェントスのマタイス・デ・リフトらであり、レアル・マドリードとユヴェントスを破ってベスト4に残っていた。その後前述した主力は売却され、ステップアップを果たしたわけだが、現状を見ればあまり上手くいったとはいえないか。

バルセロナへ加入したデ・ヨングは既にチームの主力だが、リオネル・メッシが去ったチームは弱体化しており、先日のエル・クラシコでもレアルに大きな差を見せつけられている。CLでもグループステージ敗退の危機であり、彼自身のパフォーマンスが悪いわけではないものの、チーム状況を鑑みれば成功とはいえない。

完全に失敗だったと言えるのはマンチェスター・ユナイテッドへ移籍したドニー・ファン・デ・ベークだろう。アヤックスではトップ下で起用されていた選手だが、マンUではブルーノ・フェルナンデスがおり、ポジションを下げボランチでの起用が見られる。が、現状では起用すらされておらず、今冬での移籍が噂されている。

同じくプレミアでいえばチェルシーへ渡ったハキム・ツィエクも現状の出場機会を見れば失敗だ。CL制覇は経験したが、昨季はリーグ戦での先発は15試合のみ。今季は1試合のみと完全に干されており、今後は移籍を検討するかもしれない。失敗でなかったと言えるのはユヴェントスへ加入したデ・リフトくらいか。

デ・ヨング、ファン・デ・ベーク、ツィエクと思い通りにはいっていない元アヤックス組の選手たち。今のアヤックスにはMFライアン・グラフェンベルフやFWアントニーのような有望株が揃っており、今季の結果次第でステップアップを考えているなら移籍先は慎重に選んだほうが良さそうだ。

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