モウリーニョを激怒させて構想外となった男の現在 名将の指示を無視してプレイ

レアル時代にはモウリーニョの下で戦ったレオン photo/Getty Images

現在は2部でプレイ

選手のキャリアを形成していく上で、指揮官との関係性も非常に大きな分岐点となることもあるだろう。2010-11シーズンにレアルへ移籍したペドロ・レオンも指揮官の衝突で居場所をなくしてしまった選手の1人だ。

レアル・バジャドリードやヘタフェで活躍したレオンは、2010-11シーズンにレアルへステップアップを果たす。メスト・エジルやアンヘル・ディ・マリアら各国の強豪から獲得した選手とともに銀河系軍団の仲間入りをしたものの、この年から就任したジョゼ・モウリーニョ監督に干されてしまうこととなる。

発端はレバンテ戦に途中出場した際、レオンは指揮官の指示を聞かずに異なるプレイを続けた。その試合後に「次はスタメンでプレイできるかもしれない」とコメントし、モウリーニョが激怒。指揮官は名指しで批判するなど、関係は悪化する。

その後は関係は修復されたという報道は出ており、試合にも出場していたが、結果を残すことはできず。リーガ・エスパニョーラではわずか6試合の出場にとどまった。

レアルと6年の契約を結んでいたレオンだったが、わずか1年でヘタフェへ復帰すると、主力として活躍。2011年から2年間はレンタル移籍だったが、2013-14シーズンからは完全移籍で主力として輝いた。またエイバル時代には乾貴士とチームメイトとなり、5年間で113試合13得点を記録するなどチームに大きな存在感を示した。

スペインで結果を残し続けたレオン。しかしレアルというビッグクラブでは結果を残すことはできなかった。リーガ・エスパニョーラで長年主力として活躍することができる実力を持ったプレイヤーでも、レアルでは輝きを放つことはできなかった。

それには監督との関係性も重要な問題になるはずだ。今夏もレアル・マドリードなどで活躍したハメス・ロドリゲスが中東へ移籍した。昨季はエヴァートンで中心人物だった男もラファエル・ベニテス監督からは起用されず、追い出される形となって放出となった。

ハメスとレオンでは状況が異なるも、監督との相性もプレイヤーとして成功するために大切なことだろう。乾と同じタイミングでエイバルを退団したレオンは、スペイン2部のCFフエンラブラダへ加入し、レギュラーを勝ち取っている。現在34歳となったレオンの今後のキャリアにも期待したい。

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