今季もまたベンチを温めることに? アヤックスで頭角を現したオランダ代表MFの現状

ボランチとして出場機会を得るのは厳しいか photo/Getty Images

移籍の話もあったが

チームへの復帰を果たしたクリスティアーノ・ロナウドがニューカッスル戦で2ゴールを挙げ、今季のタイトル獲得の可能性が高まったマンチェスター・ユナイテッド。CLでも今季こそはグループステージ突破が至上命題だが、いきなりヤングボーイズ相手に逆転負けを喫する苦しいスタートとなった。

そんな中[4-2-3-1]のボランチとして先発を果たし、注目の的となったのはMFドニー・ファン・デ・ベークだ。フレンキー・デ・ヨングやハキム・ツィエクらと共にオランダの名門アヤックスで輝きを放ったファン・デ・ベーク。昨季は途中出場が多く、本職とする2列目はブルーノ・フェルナンデスや期待の若手としてメイソン・グリーンウッドらが在籍しており、ポジジョンを奪えずにいた。すると、駒が不足している3列目での起用が徐々に見られ始め、今季の初先発もボランチ起用となった。

フレッジと共にヤングボーイズ戦でボランチとしてピッチに立ったファン・デ・ベーク。後方から広い視野で効果的にボールを供給する場面は見られたが、全体的に存在感はなかった。守備でもフレッジのような鋭い寄せを見せるわけでもないため、中盤のフィルターとして機能することはなかった。

唯一彼が輝いていたのは、前線への飛び出しか。トップ下のB・フェルナンデスが組み立てのために3列目までポジジョンを下げた場面ではファン・デ・ベークが彼と入れ替わり、裏へ抜け出そうとするシーンが見られた。結局パスは出されなかったものの、フレッジ、スコット・マクトミネイ、ネマニャ・マティッチにはない動き出しであり、今後3列目で勝負するならスペースを活用するこの武器を磨くべきか。

前半にアーロン・ワン・ビサカが退場しており、その影響からラファエル・ヴァランと交代でベンチに下がったファン・デ・ベーク。ヤングボーイズ戦のパフォーマンスから見ても、現在の序列はボランチでも最下層の可能性が高く、今後3列目で出場機会を得るのは相当な努力が必要となりそうだ。

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