この動きは“トミヤス・ロール”? 冨安健洋加入で見違えたアーセナル右からのビルドアップ 

アーセナルデビューを果たした冨安健洋 photo/Getty Images

バーンリー戦も勝利を挙げたい

移籍市場の最終日に決まったDF冨安健洋のアーセナル移籍。アタランタやトッテナムといったクラブが関心を示していたが、結局はプレミアの名門ガナーズへの加入となった。

代表ウィ―クもあり、疲労の関係からデビューは先になると思われたが、プレミア第4節ノリッジ戦で冨安はアーセナルデビューを飾った。ポジションは大方の予想通り、[4-2-3-1]の右サイドバックとなった。

最終的には後半途中でベンチに下がり、いきなりフル出場とはならなかったが、初戦でこの出来はほぼ百点満点ではないだろうか。特にビルドアップでの貢献度が大きい。これまではカラム・チェンバーズやセドリック・ソアレスらが務めていたこのポジションだが、彼らは大外でボールを持つことはあっても何かアクションを起こすことは少なく、右サイドハーフにかかる負担が大きかった。

アーセナルの4バックは攻撃時に左のキーラン・ティアニーが常に高い位置を取るため、他の3枚は3バックのような形で残ることが多かった。そのためどうしても右サイドのビルドアップは重心が低く、左サイドほどスムーズな攻撃につながらない問題を抱えていた。

ところが冨安はその問題を解決しているように見えた。ミケル・アルテタから指示があったのか、この試合ではボールを持った際に冨安が中央にポジションを取ることで、大外に右サイドハーフのニコラ・ペペが降りてきていた。こうすることによってペペが居た敵陣の右サイドにスペースが生まれ、冨安が走り込んでも良し、マルティン・ウーデゴーが使っても良しと、今までに見られなかった敵陣の攻略が行われていた。実際に冨安はこの動きから攻撃に参加しており、クロスから好機を演出している。まだ1試合を終えただけで、どこまで意図されたものなのかはわからないが、今まであまり見られなかった形だ。サイドバックが内に絞るやり方は昨今よく見られるが、これも“トミヤス・ロール”とでもいうべきなのか。

また、守備に関してもタイトなマークで相手に前を向かせておらず、ボックス内への侵入を防いでいる。更にデータサイト『WhoScored.com』によると、空中戦の勝利数が7回となっており、両チームの中でも断トツでトップの成績だ。右サイドをともに担当するセンターバックのベン・ホワイトは182cmとそこまで大きくないが、このエアバトルの強さがあれば、ホワイトのカバーも十分に行える。

初戦から素晴らしいパフォーマンスを披露した冨安。次節は18日のバーンリー戦となっており、再び先発としてピッチに立つ姿が見られるのか期待したい。

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