ベルマーレに必要なのは、“守備隊形の使い分け” 鹿島戦で生じた[5-4-1]の弊害 

3センターバックの真ん中で起用された石原広教を筆頭に、ベルマーレは自陣ゴール前で粘り強い守備を見せていたが、押し込まれる時間が長すぎた photo/Getty Images

相手の2センターバックを止められず

9日に行われた明治安田生命J1リーグの第23節で、鹿島アントラーズと対戦した湘南ベルマーレ。13分にMF茨田陽生のクロスに反応したFW大橋祐紀が先制ゴールを挙げたものの、29分に相手DF犬飼智也にミドルシュートを突き刺され、試合は振り出しに。後半アディショナルタイムにもコーナーキックから犬飼にゴールを決められ、ベルマーレは1-2で敗れた。

J2リーグ降格圏の17位に転落したベルマーレが今後突き詰めるべきは、相手の出方に応じた守備隊形の使い分けだろう。[4-4-2]の布陣のアントラーズに対し、ベルマーレは[3-4-2-1]の布陣で応戦。攻撃面では1トップに据えられた長身のFWウェリントンにボールを預け、2シャドーの大橋と山田直輝が同選手をサポートする戦法を採ったほか、相手ボール時には両ウイングバックが最終ラインへ、2シャドーがサイドに移動して[5-4-1]の守備ブロックを形成。中盤や自陣ゴール前のスペースを消しにかかったが、これが裏目に出た。

[5-4-1]の守備隊形を敷いた際、アントラーズの2センターバックにウェリントンが1人でプレスをかける形となっていたため、ベルマーレは相手のビルドアップを止められず。犬飼と林尚輝の2センターバックが危なげなくボールを保持したり、パスを捌いたりする場面が多かった。

29分に奪われた同点ゴールは、この現象が起きたが故に犬飼の自陣への侵入を許し、ミドルシュートを打たれたことで生まれたもの。後半もこの展開を打破できなかったベルマーレは、敵陣の深いところでなかなかボールを奪えず。自陣に釘付けとなったことが、アディショナルタイムの被弾に繋がった。

この日、アントラーズは“4バック+2ボランチ”の配置をあまり崩さずにビルドアップを行っていた。ベルマーレとしては昨季や今季の基本布陣だった[3-1-4-2]でスタートし、2トップで相手の2センターバックを、2インサイドハーフで相手の2ボランチを捕捉していれば、敵陣でボールを奪う回数が増えたかもしれない。仮に相手の2ボランチの片割れが2センターバックの間に降り、3バックに変形してきた場合は、布陣を[3-4-2-1]や[3-4-1-2]に組み換え、前線の3人に相手の3バックを捕捉させるという方法もある。こうした当意即妙なプレッシングを次節以降に行えるかが、ベルマーレの命運を左右しそうだ。

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