リヴァプールらも獲得に動く!? EUROブレイクでサッスオーロの象徴がついに羽ばたくか

長年サッスオーロを牽引してきたベラルディ photo/Getty Images

国外クラブも見逃せない存在に

EUROは欧州No.1の国を決定するビッグコンペティションであるとともに、選手にとっては自身の今後のキャリアを大きく左右するかもしれない大事な品評会でもある。2016年に行われた前回大会では、ポルトガル代表MFレナト・サンチェス(ベンフィカ→バイエルン)やポーランド代表MFバルトシュ・カプストゥカ(クラコヴィア→レスター)などが、EUROでの活躍を経てステップアップを果たしていた。

そして、今大会でもそんな道を辿ろうとしている選手たちが何名かいる。その中でも特に争奪戦が繰り広げられそうなのが、イタリア代表の右ウイングを任されているFWドメニコ・ベラルディではないか。

イタリアの中堅クラブであるサッスオーロでプレイするベラルディは、2012年8月に18歳でプロデビューを飾ると、当時セリエBではあったが、1年目からリーグ戦37試合に出場して11ゴール6アシストの活躍。チームを見事セリエA昇格へと導いて見せた。その後も自ら点を取ることができ、仲間に点を取らせることもできる選手として、コンスタントに結果を残しており、9年間で公式戦291試合に出場して105ゴール67アシストという素晴らしい数字を残している。2020-21シーズンはリーグ戦のゴール数において、自身キャリアハイも更新していた(17ゴール)。

こういった活躍もあり、イタリア国内では一定の人気を誇るベラルディ。セリエAファンならご存じの通り、ユヴェントスやインテル、ミラン、ナポリといった国内のビッグクラブたちがこぞって獲得に乗り出すほどだ。しかし、その人気は国内にとどまり、これまで国外のビッグクラブが獲得に動いているような噂はあまり聞かれなかった。

では、なぜベラルディは国外のクラブからあまり関心が寄せられなかったのか。ひとつに、代表活動での実績や国際舞台での経験の少なさがあったかもしれない。2012年のプロデビュー以降毎シーズンのように結果を残し、世代別代表でも活躍してきたベラルディだが、A代表からはなかなかお呼びがかからず、デビューはなんと2018年6月だ。結果を残し始めたのも昨年秋ごろからで、なかなか国際舞台で活躍できていなかった。また、ベラルディ自身の才能に疑いの余地はないが、チーロ・インモービレやシモーネ・ザザなど、海外挑戦を行ったイタリア人アタッカーが近年、国外リーグであまり活躍できていないことも国外クラブからの評価に少なからず影響していたかもしれない。

しかし、ベラルディはEURO2020の大舞台でここまで違いを見せつけていることで、ついにイタリア国外のクラブたちも見逃すことのできない存在に。伊『Gazzetta dello Sport』などによると、現在リヴァプールやレスターといったプレミアリーグのクラブから熱視線が送られているという。そして、サッスオーロ側もベラルディのステップアップによる退団をある程度覚悟しているようで、同選手に4000万ユーロ(約53億円)の値札をつけた模様だ。EUROの今後の戦いでさらに活躍したり、イタリア代表を優勝へ導いたりするようなことがあれば、さらに多くの国外ビッグクラブが獲得に乗り出す可能性も十分にあるだろう。

ベラルディはこれまでサッスオーロ愛を貫き通してきた。そのため、26歳にしてすでにチームのバンディエラとなっている。しかし、EUROでのブレイクを経て、今夏の移籍市場でついに愛するクラブとの別れ、ステップアップのときが来たのかもしれない。

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