[MIXゾーン]レイソルに帰ってきた“不屈の男” 戸嶋祥郎が悩める太陽王を熱くする

浦和戦で約9カ月ぶりに復帰を果たした柏の戸嶋 photo/スクリーンショット

約9カ月ぶりに復帰した中盤戦士

23日に行われた明治安田生命J1リーグ第19節で浦和レッズに0-2で敗れ、依然として降格圏から抜け出せない柏レイソル。現在の順位は18位。これまでリーグ戦19試合を終えて勝ち点を「14」しか稼げていない太陽王に危機感を募らせているファンは多いだろう。

しかし、そんな柏に頼れる男が帰ってきた。その男とは、この浦和戦で約9カ月ぶりの復帰を果たしたMF戸嶋祥郎だ。

昨年9月27日に行われた2020年シーズンのJ1第19節・横浜F・マリノスで左脛腓骨骨折の大怪我を負った同選手だが、“不屈の男”はこの浦和戦で見事にカムバック。74分からピッチに立つと、アグレッシブに相手ボールホルダーに対してプレスを敢行し、味方のチャンスになりそうな場面では前線へ果敢に飛び出すプレイも披露した。まだ100%の状態でこそなかっただろうが、戸嶋らしさは随所に見て取れる16分間だったと言っていい。
そして、そんな戸嶋こそ今後レイソルが浮上していくためのキーマンとなるか。昨今の柏は全体に動きが少ない印象も強く残るだけに、アグレッシブな攻守での貢献が光る彼の力はチームに大きな影響を与えてくれるだろう。まだ万全の状態とはいかないものの、コンディションさえ整えば頼もしい戦力となることは間違いない。本職のボランチに加えて、3バックシステムのウイングバックでも起用できる男の復帰は、停滞感の拭いきれないチームにとって明るい材料だ。

「スタジアムで試合を見ている機会が多いなか、単純に(チームの)強度が低いというのは感じていました。レイソルは相手よりも一歩早く動くというところで優位性を取っていくチーム。そこは自分の良さでもありますし、戦術どうこうというよりはそういった面でチームの力になっていけたらなと思います」

「戦う姿勢というのは自分の良さですし、積極的に出していきたいです。加えて、(チームを)落ち着かせるプレイであったり、流れを読んでそれを実行するというところはやっていきたいと思っています。チームの中心になれるように頑張っていきたいです」

浦和戦後、今のチームに自身の強みが求められていることは自覚していると戸嶋はこのように話している。いきなりエンジン全開とはいかないだろうが、次第にコンディションを上げながらチームの核となってほしいところだ。

長いリハビリ生活を経て、9カ月ぶりにピッチへ帰ってきた戸嶋。あまり無理をさせることはできないが、頼もしい男の帰還で太陽王は息を吹き返すことができるか。迎えるシーズン後半戦、悩める柏を熱くするのは戸嶋祥郎だ。

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