少し地味でもイングランドを支える存在に? リーガ優勝戦士は静かに燃える

EURO2020に臨む最終メンバーに名を連ねたトリッピアー photo/Getty Images

アトレティコを支えた鉄人SB

はたして、今季リーガ・エスパニョーラを制したアトレティコ・マドリードで重要な役割を担った右サイドバックは、今月開幕するEURO2020でも輝きを放つことができるのか。近年は活きのいい若手の台頭や自身の国外移籍で少し注目度が下がっていたイングランド代表DFキーラン・トリッピアー(30)だが、今大会で彼がスリーライオンズに欠かせぬ存在となる可能性は十分にある。

2019年夏にトッテナムからアトレティコに移籍して以降、少しイングランド代表におけるトリッピアーの存在感が薄まっていたことは間違いない。2018年ロシアW杯における3位という成績には多大な貢献を果たしものの、ここ数年で人々の視線はトレント・アレクサンダー・アーノルドやリース・ジェイムズといったヤングスターへと向けられていた。2020年からスリーライオンズがこなした11試合のうち、トリッピアーが本職である右サイドで先発したのはわずか3試合。時には左サイドも任され、その立場は便利屋に近づいていたといっていい。

しかし、アトレティコのリーガ・エスパニョーラ制覇に貢献した男は、虎視眈々とEURO2020における大活躍を狙っている。カイル・ウィーカー、A・アーノルド、R・ジェイムズと、今大会では自身と主戦場の被る選手が3人いる状況となったトリッピアーだが、定位置獲得に向けての自信は大いにあるようだ。

「僕はスペインでプレイしているから、人々はあまり注目していないかもしれない。もちろん、プレミアは素晴らしいリーグだけど、僕のことも忘れないでほしいね。今季はアトレティコの優勝のために一生懸命さまざまなことに取り組んだんだから。代表に選出されたことは素直に嬉しいよ。ガレスがスタッフと一緒に試合を見にきていたことは知っていた。スリーライオンズの力になれると思う。ベストを尽くしたいね」(英『Daily Mirror』より)

スペインへと渡り、トッテナム時代には課題の一つとしてあげられていた守備力にも改善が見られるトリッピアー。得意の攻撃性能だけでなく、攻守のバランスの取れるサイドプレイヤーとなった彼は、監督にとって非常に使いやすい選手となっている。ビッグトーナメントにおける経験も十分なだけに、激戦区の右サイドをトリッピアーが支配するというシナリオも実現する可能性は低くないかもしれない。

ウォーカーには3バックシステムの右CBとしての起用、A・アーノルドには中盤へのコンバートが浮上しているイングランド代表。となれば、残るはR・ジェイムズだ。今季チェルシーで大きな成長を果たした若者は難しい相手だが、今季のトリッピアーも素晴らしい活躍を披露したのは間違いない。スタメン奪取のチャンスは十分にあるはずだが、この30歳はEUROでどこまでその存在感を示すことができるか。今季スペインで結果を残した男の活躍に期待したい。

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