カルバハルの穴を埋めた男を手放すな レアルを救った“右サイドの万能戦士”

右SBとして今季レアルで印象的なパフォーマンスを披露したバスケス photo/Getty Images

今夏退団の可能性も浮上している29歳

2020-21シーズンのレアル・マドリードを救った男は、いったい来季どこでプレイすることとなるのだろうか。今季、右サイドバックにおける絶対的存在だったDFダニエル・カルバハル不在の穴を埋めた男に、移籍の噂が浮上している。

その男とは、もちろんFWルーカス・バスケス(29)だ。本職はアタッカーながら、優れたユーティリティ性能を活かして今季カルバハルの代役SBを務めた同選手。先月10日のバルセロナ戦で負傷したことにより一足早くシーズンを終えることとなったが、2020-21シーズンにおける彼の働きぶりは称賛に値するものだったと言っていいだろう。右サイドのキーマンがほとんど試合に出場できなかったにもかかわらず、レアルがいまだリーガの優勝争いに絡むことができているのはバスケスの貢献によるところも大きい。

だが、そんなバスケスは今季限りでレアルとの現行契約が満了を迎える。スペイン『MARCA』によると、契約延長交渉は難航中とのこと。徐々に良い方向へと向かってはいるようだが、まだ予断を許さない状況だという。

その理由が、他国有力クラブの存在だ。スペイン国内のアトレティコ・マドリードこそ獲得を断念したとされるものの、依然としてバイエルン・ミュンヘンやACミランといったクラブは強かにバスケスの獲得を狙っていると同メディアは伝えている。いずれのクラブも来季に向けて右サイドの選手層が不安なだけに、アタッカーとしてもSBとしても計算できるバスケスは非常に魅力的に映るのだろう。移籍金がかからないというのも、大きな理由の一つのはずだ。

しかし、レアルとしてもバスケスが手放せない選手であることに違いはない。カルバハルは今季5度も離脱を繰り返すこととなっただけに、レアルとしては来季開幕後の起用に関して少しばかり慎重にならざるを得ないだろう。最悪の場合は、また今季のように負傷離脱を繰り返す可能性も考えられる。そうなれば、頼れるのはバスケスしかいない。アルバロ・オドリオソラのパフォーマンスも次第に上向いているが、今季バスケスが務めた役割を彼が全うできるかは怪しいところだ。

加えて、右SBに投資している余裕も今夏のレアルにはないか。チームの補強で最優先とされるのは、DFセルヒオ・ラモスとDFラファエル・ヴァランの同時退団が噂されるセンターバック。エデル・ミリトンの目処がついたはいいものの、その相方として獲得が濃厚なバイエルンDFダビド・アラバの年俸は約1100万ユーロ(約14億円)にものぼる可能性があるという。そのほか、ストライカーの大型補強に動くとの噂も浮上しており、夏のマーケットにおけるお金の使いどころはすでに決まっている印象が強い。

そういった事情もあるだけに、レアルは何がなんでもバスケスの慰留に努めるべきだろう。幸い同選手も残留には前向きなようで、先月『MARCA』が行ったインタビューでは「僕は今までも、これからも常にレアル・マドリードの人間さ」とコメントしている。はたして、そんななかで白い巨人の万能戦士は最終的にどのような決断を下すこととなるか。レアルは夏の補強へ集中するためにも、所属選手の去就に関する問題には早めにケリをつけたいところだ。

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