“大失敗補強”と呼ばれた男の再挑戦!? 23歳はレアルでの成功を諦めていない

今季後半戦はフランクフルトにレンタルされているヨビッチ photo/Getty Images

セカンドチャンスはあるのか

1年半にわたってスペインで苦しい時間を過ごすこととなった若きストライカーだが、彼は“白い巨人”におけるセカンドチャンスを掴めるのか。2019年夏に大きな期待を背負ってレアル・マドリードに加入するも、思うような結果を残すことができなかったセルビア代表FWルカ・ヨビッチ(23)が今後の逆襲に向けて意気込んでいる。

今冬までにおける最初のレアル在籍1シーズン半では、32試合の出場で2ゴール2アシストという不本意な成績を残すこととなってしまったヨビッチ。同期間ではコロナ禍でのパーティー参加や自宅でのトレーニング中に謎の怪我を負うなど、ピッチの中よりも外で話題となっていたことが多かった印象も強い。当初はFWカリム・ベンゼマのライバルとして加入したはずが、いつの間にかその存在感は希薄なものになっていたと言っていい。

そうした状況のなか、今冬の移籍市場でヨビッチは古巣フランクフルトへレンタルされることに。満を持してステップアップを果たしたはずが、わずか1年半でドイツへとんぼ返りすることとなってしまったのだ。レアルではまったく活躍できずに、無念の古巣復帰。6000万ユーロ(約73億円)にものぼったとされる莫大な移籍金も相まって、同選手はレアルファンから“大失敗補強”の烙印を押されることとなってしまった。
そんなヨビッチは、復帰したフランクフルトでもかつての輝きを取り戻すことができていない。加入以降はブンデスリーガで12試合に出場して3ゴール。その得点というのも、内訳は残留争いに巻き込まれるシャルケとアルミニア・ビーレフェルトから奪ったものだけとなっている。MF鎌田大地やFWアンドレ・シウバらとの好連携も見せているが、ゴールという結果を残せていなければレアルが彼を戦力としてカウントする可能性は低いだろう。実際、今夏レアルはドルトムントのノルウェー代表FWアーリング・ハーランドやパリ・サンジェルマンのフランス代表FWキリアン・ムバッペの獲得に動くと現地では報じられている。

しかし、本人は来季レアルに戻ってプレイする気満々のようだ。現地では盛んにレアルの最優先売却候補として名前が挙がっているヨビッチだが、自分はまだレアルの選手だと彼は次のように語る。

「僕が正式にはレアル・マドリードの選手だということは、誰もが知っていることだ。シーズンが終われば戻るつもりだよ。もちろん、アイントラハト(・フランクフルト)は僕にとって特別なクラブだけどね。でも、自分のキャリアのさらなる発展について話すのは当然だよ」(独『Spox』より)

いくら周囲が騒ごうとも、自分には関係ないといった様子のヨビッチ。現状、レアルへの復帰はかなり難しそうだが、はたして23歳のストライカーはその強気な姿勢で“白い巨人”における未来を切り拓くことができるのか。ヨビッチの動向には今後も注視したいところだ。

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