代表になると人が変わる男
2018年に行われたワールドカップ・ロシア大会から思うように調子が上がらないドイツ代表。3月31日には2022年のワールドカップ・カタール大会欧州予選で北マケドニア代表に敗れてしまう失態も演じており、まだまだ不安定だ。
今夏に行われるEURO2020で復活を印象づけたいところだが、果たして誰がチームを引っ張っていくのか。攻撃面で期待したいのは、NEXTミロスラフ・クローゼになってほしいバイエルン所属FWセルジュ・ニャブリだ。
ニャブリとクローゼではタイプが異なるが、共通していることが1つある。代表での異様な得点ペースだ。
クローゼはワールドカップ歴代最多得点記録保持者であり、ドイツ代表でも歴代最多得点記録を持っているレジェンドだ。しかし、代表での派手な経歴に比べるとクラブの方では少々地味だった。2005-06シーズンにはブンデスリーガ得点王を獲得しているが、クラブの方での目立った個人タイトルはこれくらいだ。
クローゼは代表戦になると人が変わったようにネットを揺らすドイツの救世主だったわけだが、ニャブリにも同じことが期待される。バイエルンでのニャブリはチャンスメイカーの印象が強いが、ドイツ代表では通算20試合で15得点と驚異的な成績を残している。
3月28日にはワールドカップの欧州予選でルーマニア代表を1-0で撃破したが、その1点を奪ったのもニャブリだった。
ドイツ代表は同じくバイエルン所属のFWトーマス・ミュラーをメンバーから外しており、純粋なセンターフォワードと呼べる選手が不足している。チェルシー所属のFWティモ・ヴェルナーにも期待はかかるが、代表での得点力ならニャブリが上をいく。
ドイツが成功を収めるには、代表戦で1試合平均0.75点をマークするニャブリが奮闘するしかない。新たなるクローゼとなれるのか。その期待は大きい。