アーセナルが求め続けた“闘えるMF” パルティが中盤に安定感をもたらす

今季からアーセナルでプレイしているパルティ photo/Getty Images

「私が務めていたような役割を……」

やはり、昨夏この男を獲得して正解だった。現地時間14日行われたノースロンドンダービーを見て、そのような思いを抱いたアーセナルのファンは多かったことだろう。その男とは今季からガナーズでプレイしているガーナ代表MFトーマス・パルティだ。

加入初年度となっている今季は怪我で戦線を離脱する期間こそあるものの、試合に出れば中盤を引き締める存在となっているパルティ。今季の同選手はここまでリーグ戦10試合以上に出場した選手の中で、チームトップとなる地上戦勝率(61.29%)を記録している。空中戦勝率も(54.55%)と印象的な数字を残しており、まさにアーセナルにおける“中盤の番人”と呼ぶにふさわしい活躍を披露していると言っていいだろう。

そんなパルティは、このトッテナム戦でも存分にその持ち味を活かしてみせた。中盤の底でスタメン出場を果たした同選手は、コンビを組んだMFグラニト・ジャカとともに躍動。特に光ったのは元来の強みとしている守備の部分で、彼は多くの場面でセカンドボールの回収に奔走。チーム2位タイとなる3回のタックル成功数を記録し、ダービーマッチにおける2-1での勝利に貢献。その能力を遺憾なく発揮した。
このダービーマッチで、パルティは改めてその能力の高さを示したと言っていいだろう。アーセナルは中盤で絶対的な存在となれる守備型MFを長年探し求めていたが、彼の加入でその悩みは解消された。ついにガナーズは、信頼に足る中盤戦士を手に入れたのだ。

「パルティは優秀な選手だ。おそらく、彼は長い間アーセナルに不在だったタイプの選手だと思うよ。これまでもそのポジションには何人か優秀な選手がいたけれど、彼のように守備に安定感をもたらす存在というのは見当たらなかった。スパーズとの試合では、うまく試合をマネジメントしながらバランスを取っていたね。ジャカのパフォーマンスをよく見せたのも彼の功績だと思うよ。アーセナルはようやく探し物を見つけた。現役時代に私が務めていたような役割を、パルティは完璧にこなすことができると思うね」(『Astro Super Sport』より)

かつてアーセナルで活躍した元ブラジル代表MFジウベルト・シウバ氏も、パルティこそかつて自身が務めていたタスクを継承できるとこのように語っている。移籍金こそ4500万ポンドにものぼったとされるが、ガーナ代表MFはその金額に見合う実力を備えた選手と言えそうだ。ミケル・アルテタ監督の下で新たな時代を築かんとするアーセナルの中盤に君臨するファイター。パルティが新生ガナーズの象徴となる日もそう遠くないはずだ。

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