アヤックス時代の輝きは取り戻せるか マンUで“50億円の男”はなぜ燻る

今季マンUに加入するも、なかなかプレイタイムを伸ばすことができていないファン・デ・ベーク photo/Getty Images

“合わないクラブ”で未来はある?

2020-21シーズンにここまでリーグ戦29試合を終えて2位につけるマンチェスター・ユナイテッド。序盤戦こそ少し躓いたものの、彼らは徐々にギアを上げついに2位までその順位を上げてきた。現時点で首位マンチェスター・シティとは14ポイントの大差がついているものの、今季におけるマンUの奮闘ぶりには目を見張るものがあると言っていい。

しかし、そんなチームの中で“忘れられかけてしまっている選手”が存在している。昨夏加入したオランダ代表MFドニー・ファン・デ・ベークだ。アヤックス時代には高いテクニックと視野の広さを活かしたプレイでチームの攻撃を牽引していた同選手。加入当初はブルーノ・フェルナンデスやポール・ポグバなどとポジションを争うことも期待されていたが、現時点で彼の立場はかなり怪しいものとなっている。

ここまでの出場はリーグ戦で13試合、うちスタメンはわずか2試合だ。マンUは彼の獲得に3500万ポンド(約50億円)もの金額を注ぎ込んだとされるが、現時点でその金額に見合う活躍は披露できていないと言っていいだろう。シーズンが進むにつれて、彼の存在感は希薄になってきている。怪我の影響もあり、直近のリーグ戦10試合におけるプレイタイムはたったの63分だ。

そんなファン・デ・ベークだが、こうなってしまった原因は何か。おそらく、それは彼のプレイスタイルにあるのだろう。

B・フェルナンデスを適宜休ませるためのローテーション要員のような意味合いも兼ねて、マンUは彼を獲得したはず。ところが、ファン・デ・ベークはパスの出し手というよりは受け手の選手だった。B・フェルナンデスとローテーションして起用するよりも、同時にプレイした方が彼の良さは活きる。しかし、現状マンUにおける中盤の定位置は彼以外の選手で枠が埋まっているのだ。決して戦力とならないような選手ではないのだが、今のマンUには合わない選手。これに尽きるだろう。

「何も彼は突如としてひどい選手になったわけじゃない。クオリティではなく、問題は周囲の環境だよ。彼を素晴らしい選手たらしめたアヤックス時代のポジションは、今のユナイテッドにない。タイミングの良いランニングが魅力の選手だけど、あそこではなかなか評価されない能力なのさ。まだユナイテッドでプレイしたいなら、新たな能力を磨かなければならないと思うよ」(蘭『De Telegraaf』より)

ファン・デ・ベークの現状に関して、先日元オランダ代表監督のベルト・ファン・マルヴァイク氏もこのように自身の意見を述べている。マンUで成功を掴みたいならば、やはりこのオランダ代表MFには変化が必要か。場合によっては1年での退団という選択肢も視野には入ってくることだろう。

英『Daily Mirror』によると、ファン・デ・ベークは今季終了前にエド・ウッドワードCEOと自身の今後について話し合いの場を持つことになっているという。大きな期待を背負って加入したものの、イングランドで思うようなキャリアを描けていないオランダ代表MF。道のりは険しそうだが、はたしてファン・デ・ベークは再びアヤックス時代の輝きを取り戻せるのだろうか。

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