まだ“ストライカー”としては不十分 マンUの若きエースに足りぬもの

今季ここまで10得点を挙げているラッシュフォードだが…… photo/Getty Images

「C・ロナウドはもっとギラギラしていた」

昨季その得点能力を開花させ、マンチェスター・ユナイテッドにおいてエースの地位を確立したイングランド代表FWマーカス・ラッシュフォード。2019-20シーズンに22ゴールを挙げた同選手は、今季もチャンピオンズリーグでの試合を中心にここまで早くも10ゴールを挙げている。

しかし、そんなラッシュフォードにはまだストライカーとして足りない部分が多い。そう主張するのは、かつてマンUで活躍した元フランス代表FWルイ・サハ氏だ。華麗なドリブルや豪快なミドルシュートで前線に違いを作る背番号10だが、彼にはゴール前での本能的な動きが不足しているのか。小綺麗なプレイばかりではワールドクラスの“ストライカー”にはなれないと、同氏は次のように主張する。

「ラッシュフォードはワールドクラスのFWだが、決してワールドクラスのストライカーというわけではない。彼はなんでも自分が思うようにプレイできる選手だ。FWとして優秀なことは間違いない。しかし、ストライカーというのは本能的に動く動物みたいなもの。彼らは本当にゴールしか狙っていない。常に相手にとって致命的な位置を探って、そのスペースに入り込もうとしているんだ」
「しかし、その点でラッシュフォードはまだ足りない。彼はもっと、クリスティアーノ・ロナウドが自分と同じ年齢だった時にやっていたことを実行すべきだ。あの時のロナウドはもっとギラギラしていた。彼がもう一段階上のストライカーとなるためには、ゴールへの執着心が必要だ」

ブックメイカー『Genting Bet』へ、ラッシュフォードについてこのように語ったサハ氏。先日は元イングランド代表FWガリー・リネカー氏も「ゴール前でストライカーとして必要な動きをしていないことが多い。彼はピッチ上であまり考えていないように見える」と指摘していたが、同選手はやはり何がなんでもゴールを奪うという意識が希薄なのか。あまりにゴールを求めすぎて空回りするのもよくないが、ラッシュフォードの場合は気持ちがドライ過ぎるのかもしれない。

結果はそれなりに残すが、まだゴールへの執着心が足りないとサハ氏から指摘されたラッシュフォード。はたして、この男がストライカーとしてもう一段階覚醒する日はいつやってくるのだろうか。マンUの若きエースのさらなる成長に期待したい。

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