“アザール級”の活躍に期待せよ チェルシーで存在感高める魅惑のレフティー

チェルシーの前線に違いをもたらす存在となりつつあるツィエク photo/Getty Images

本人もアザールを意識

開幕こそ膝の怪我によって出遅れたものの、今夏チェルシーに加わった新たな力が徐々に存在感を高めてきた。アヤックスから加入したモロッコ代表MFハキム・ツィエクだ。前評判こそFWティモ・ヴェルナーやMFカイ・ハフェルツの方が高かったものの、このレフティーは現在ピッチ上でその2人にも劣らぬパフォーマンスを披露している。

今季ここまでは、出場した公式戦10試合で2ゴール3アシスト。サイドから正確なクロスを供給することもできれば、中央へ切り込んで相手守備陣を引っ掻き回すこともできる。ツィエクはその類稀なるチャンスメイク能力を最大の武器として、今やチェルシーの攻撃陣を牽引する存在となっている。自らゴールを狙う姿勢も忘れず、DFが少しでも油断すればその左足から放たれる強烈なシュートがゴールを脅かす。この技巧派レフティーが加入したことで、かねてより攻撃自慢だったブルーズの破壊力は一層増したと言っていい。

得点もアシストも狙えるサイドアタッカー。プレイするサイドこそ違えど、そのスタイルをかつてチェルシーで活躍したエデン・アザールに重ねている人も多いのではないだろうか。彼がボールを持てば、きっと何かすごいものを見せてくれるはず。アザール同様、ツィエクのプレイにもそういったワクワク感がある。
「エデンはワールドクラスの選手だ。僕は常に彼からインスピレーションを受けているよ。エデンがどのようにプレイし、ピッチ上で何を見ているのか。彼から学べることはとても多いんだ。次第にスタンフォード・ブリッジの空気にも慣れてきたから、自分ができることも増えている。冷静に、これからも一生懸命プレイしていきたいね」

クラブ公式サイトのインタビューにて、ツィエクはこのように述べている。どうやら、本人もアザールことはかなり意識をしながらプレイしているようだ。これまでアザールの後継者候補としてチェルシーで注目されてきたのは昨季加入したクリスティアン・プリシッチだったが、右サイドにもその役割をこなせるだけの能力を備えたテクニシャンはいる。はたして、ツィエクは今後チーム内でどこまでその存在感を高めてくるか。今夏ブルーズへ新たに加わったレフティーの躍動には、これからも注目したいところだ。

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