1年かけて作り上げたチームは完成の域へ 新生アトレティコの快進撃に期待せよ

今季は攻守ともに噛み合っている印象を受けるアトレティコ photo/Getty Images

昨季は不本意な成績も

2019年夏の移籍市場において大幅なチームの改造を行わなければならなかったアトレティコ・マドリード。その影響もあり、昨季の同クラブは優勝したレアル・マドリードどころか2位バルセロナにも12ポイントの差をつけられての3位という結果に終わってしまった。

FWアントワーヌ・グリーズマン、MFロドリ、DFファンフラン、DFフィリペ・ルイス、DFディエゴ・ゴディン、DFリュカ・エルナンデス。それまでチームの主力として多くの試合に出場してきた選手がこれだけ抜けては、さしものディエゴ・シメオネ監督もお手上げだったか。放出した選手の代役としてFWジョアン・フェリックスやMFマルコス・ジョレンテ、DFキーラン・トリッピアー、DFレナン・ロディらを補強したものの、チームとしての完成度はイマイチだったと言わざるを得ない。

なかでも大きな誤算だったのはベンフィカから1億2600万ユーロ(約153億円)にものぼる移籍金で獲得したフェリックス。ポルトガルでは“クリスティアーノ・ロナウド2世”との呼び声も高かった同選手だが、移籍初年度は36試合に出場してわずか9ゴールという結果に終わった。年齢を考えればよくやったという見方もできるが、その移籍金からすれば期待外れ感が否めなかった。そんなフェリックスの例を筆頭として、どうにもチーム全体としての歯車が噛み合わない。2019-20シーズンのアトレティコにそんな印象を抱いた人は少なくないだろう。

今季はフェリックスも絶好調だ photo/Getty Images

しかし、2020-21シーズンのアトレティコはそんな昨季と一味違う。新シーズンを迎えてからの彼らには、2019-20シーズンになかった一体感が生まれ始めた。そう主張するのはスペイン『MARCA』。同メディアは「2019-20シーズンになかなか上手くいかなかったアトレティコだが、ついにシメオネの新チームは完成の域に到達しつつある」と綴り、新たな赤白軍団のクオリティがようやく以前のチームと同じレベルに達したとの考えを示している。

その最大の要因として挙げられるのが、フェリックスの復調だ。前述したように昨季はなかなかその本領を発揮できなかった同選手だが、今季はここまで公式戦10試合に出場して7ゴール3アシスト。移籍2年目は誰もが認める攻撃陣の柱として大いに機能している。9試合で5ゴールを挙げているFWルイス・スアレスの加入も大きく、昨季1試合平均で1.34ゴールしか奪えなかったアトレティコの今季1試合平均得点は2.43ゴールにまで急上昇している。

もちろん、かねてよりの武器である守備も健在だ。消化試合数は少ないが、今季リーグ戦で喫している失点数「2」は堂々のリーグ最少。強度の高い中盤が確実にタスクをこなし、最終ラインはホセ・マリア・ヒメネスとステファン・サビッチのセンターバックコンビがしっかりと支えている。

昨季は我慢を強いられることとなったが、再編からわずか1年で新チームを完成形に仕上げたシメオネ監督。その手腕はやはり確かなものがあると言っていいだろう。はたして、攻守が噛み合い始めたアトレティコは今季どこまでその順位を上げてくるのか。レアル・マドリードとバルセロナの“2強”が足踏みしているだけに、2013-14シーズン以来となるリーグ優勝にも期待がかかる。

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