[MIXゾーン]フロンターレの中心には「14」がいた 中村憲剛、完全復活への兆しを見せた仙台戦

仙台戦で、復帰後3試合目の出場を果たした中村憲剛 photo/Getty Images

コンディションが徐々に上がっている

川崎フロンターレは10日、明治安田生命J1リーグ第21節でベガルタ仙台と対戦し、1-0の勝利を収めた。9連勝で勝点を「59」まで伸ばし、首位を独走している。

昨年の大怪我から今年8月末に復帰を果たした中村憲剛。この一戦で復帰後2度目のスタメンに名を連ねると、相手の意表を突くパスやサイドチェンジなどで、立ち上がりから川崎の攻撃の起点となり、存在感を発揮した。長期の怪我から復帰を果たしたばかりだが、止める、蹴るの動作はやはり一流で、ポゼッションサッカーが得意な川崎のリズム、パスワークを、この試合ではさらに加速させていたように思える。追加点こそ奪えなかったが、その影響もあってか、中村がピッチを退く67分まではほぼ川崎が仙台を押し込むワンサイドゲームと言っても過言ではない試合内容だった。

仙台戦では、間違いなくフロンターレの中心には「14」を背負うバンディエラがいた。完全復活はまだまだかもしれないが、301日間のブランクや39歳という年齢を感じさせないプレイを披露し、完全復活への兆しは間違いなく見せたのだ。そんな中村が試合後に仙台戦を振り返ってくれた。

ーー怪我から復帰後、最長の出場時間となったこの一戦を振り返ってみて


エスパルス戦で15分出て、横浜FC戦で45分出て、やっぱり試合に入るとリバウンドもありますし、そのリバウンドが超回復するとまたコンディションが上がっていくという段階で、今日の仙台戦では66分ぐらい使ってもらいました。コンディションが徐々に上がっている感覚はすごいありますし、今日これだけ出たことで、今後のコンディションも上がるんじゃないかなと思っています。

明らかにエスパルス戦の時よりも怖さみたいなとことろはなくなりましたし、今日の雨が強い、風が強いピッチの中でもしっかりとプレイができまし……。ちょっとみんなとはベクトルが違う目的なところもあるんですけど、自分の怪我はそういう怪我なので。そういうのもあまり気にせずにやれるようになってきたなというところが率直な感想です。そういう意味では、おおむねポジティブなことかなと思っています。

ーールヴァン杯敗退から中2日での試合となったが


僕自身も18年の間に悔しい、重い、大きい負けというのは何回も繰り返してきて、そのあとの一発目の試合はもちろん簡単じゃない。みなさんご承知の通りだと思います。本当に自分たち次第というか、メンタルのところはポイントになります。今回でいうと、僕らは中2日で、相手は1週間の準備する時間があった。そういう中で、しっかり勝ち切れるかどうかというところがポイントだったと思うので、『勝つことが全て』だった試合だったと思います。その中で自分にチャンスが来たところはあったので、とにかく勝点3をというイメージで試合に臨みました。得点やアシストはなかったですけど、今の自分のコンディションとチームのやるべきことをしっかり把握しながら、やるべきことを現段階でやれたところはあると思います。

勝つことが全てとはいえども、オニさん(鬼木達監督)も、ユウ(小林悠)も言ってましたけど、質のところ。本当に最後のフィニッシュのところを高めることができれば、今日ももうちょっと得点が取れた。得点が取れていれば、最後のああいう苦しい時間帯というのもなかったと思ので……。そこはみんなでも話はしましたし、突き詰めていくところ、突き詰められるところだと思います。そこはポジティブに考えたいなと思いつつ、ああいう負けの後、リーグ戦も僕らの試合の前にFC東京が負けたり、セレッソが負けたり、その結果を知った中で臨む試合だった。簡単じゃなかったと思うので、そういう意味では成長はしているなと思っています。

ーー自身のプレイ、インサイドハーフというポジションについて


横浜FC戦では、本当に自分が現段階でどれだけできるか、フロンターレのサッカーでどれだけできるかを測っているところは正直あった。時間的にも、致し方ないところはあるんですけど。あそこで自分の中でも色々と分析をして、反省もして……。今日のゲームを臨むにあたって、一回やっているので立ち位置も含めて、整理されたところはありました。また、リョウタ(大島僚太)がいたり、ユウがいたり、長くやっている選手たちもいて、そこにレオ(旗手怜央)とかカオル(三笘薫)とかアオ(田中碧)とか若い選手たちがいる中で、自分が何をすべきかというところは、昨日のトレーニングのところからより意識をしてやったつもりです。

前半で1点取れて、もっと早い時間帯に取りたかったなというところはありますけど、相手も頑張るところはありますし……。ただその中でも、(自分の)立つところとか、顔を出すところとか、いつのタイミング、いつ動く、いつ(パスを)出すとか、そこらへんはもっと試合を重ねていくと良くなっていくんだろうなという感覚は自分の中にはあります。

ーー怪我から復帰を果たし、順調にステップアップを続けているが、自身の今後のプランについて


試合に出れる選手は数多くいますし、インサイドのところも多い。日程のところもあると思いますが、今の自分にやれることを精一杯やって、コンディションを上げて、その都度トレーニングをしながら準備をするっていう状況に、もうなってきたと思う。その様子見みたいなところは終わったと、自分の中では思っています。今日は66分ぐらい出たことは、前回と同じ、それ以上に自分にとって大きな一歩だった。コンディションもまた良くなっていくと思うので、残りの連戦が2つありますけど、どこかのタイミングでチームに絡めればいいかなと思っています。ただ、体は正直なので、またリバウンドは来ると思うので、しっかり調整したいと思います。

(クロスバーに直撃したFKは)あれは決めたかったですね。昨日、練習で決めていたので。ちょっと近かったかなというのはありましたけど、やっぱりああいうのを決めれると、全然自分の価値っていうのは変わってくると思う

ーー10連勝が途絶えたのち、憲剛選手の復帰戦から再び始まった連勝街道。現在の9連勝について


正直、前の10連勝が途切れた時は、まだ自分は試合に絡んでなかったので、自分の中では『すげぇな』という感じで見てました。エスパルス戦から始まった連勝ですけど、その時も、その時からも『目指せ10連勝』とは誰も言っていません。1つだけみんなで言い合っていたのは『とにかく目の前の試合に勝つ』。連勝を狙うというよりも、目の前の相手をどんどんどんどん破っていくっていう、その意識だけだった。また結局、ここまできた。必然的に周りには(連勝について)言われるわけで、3連勝、4連勝の時には誰も何も言わないですけど。3連勝、4連勝もまぁまぁすごいことだなと自分の中では思ってるんですけど、みんなすごい勝ちなれている。今日とかのロッカールームの空気とかを見ていても、すごくたくましくなったなと感じます。そういう意味では、自分たちがどれだけできるかというところに、だいぶフォーカスできるチームになっている。

もちろん相手もありますし、リーグ戦も2周目で、僕らと対戦したチームはどこも対策を練ってきますし、勝点を奪って行こうというチームがほとんどになってきている。そういう対策を講じられた中で、それでも自分たちがねじ伏せていくという強い気持ちを、トレーニングの時からみんなでやり続けられていることが、結果的にここまでの試合につながっていると思います。そこは変わらず、みんなでフォーカスしながらやれれば、また自ずといい結果は出るかなと思っています。とにかく自分たちの質を突き詰めつつ勝っていきたいなと思います。

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