このままでは今季もリヴァプール独走の可能性 他の“ビッグ6”が抱える問題点

レスター相手に5失点で大敗を喫したマンC photo/Getty Images

英メディアが指摘

今季もイングランド・プレミアリーグは昨季と同じような結末を迎えることとなるのだろうか。かねてより同リーグでは“ビッグ6”と呼ばれる強豪チームが影響力を維持してきたが、そのパワーバランスは崩れつつある。

ここまで第3節までを終えて、開幕3連勝を飾った“ビッグ6”クラブはリヴァプールのみだ。マンチェスター勢の2クラブは消化試合が1つ少ないものの、現時点ですでに1敗を喫しており、すでにそれを達成する可能性が消滅している。まだ判断するのは早いかもしれないが、ここまでの結果を見て今季もリヴァプールの独走になるかもしれないと予感した人は多いだろう。

早くも躓くこととなってしまったリヴァプール以外の“ビッグ6”。一体なぜこのような事態が起こることとなってしまったのか。英『Daily Mail』はその理由を考察し、この5チームがそれぞれ抱える問題点を指摘している。
まずはマンチェスター・シティとマンチェスター・ユナイテッド、そしてチェルシーの3クラブだが、彼らはまとめて守備力に不安が残ると評価されている。前節レスター・シティに衝撃の5失点で敗戦したマンC、開幕節でクリスタル・パレスのカウンターアタックを防ぎきれず3失点を喫したマンU、そして相変わらずGK問題が解決しないチェルシー。これまでの1試合平均失点数はそれぞれ「3」、「2.5」、「2」となっている(リヴァプールは「1.3」)。攻撃力が自慢の3チームだが、いずれも守備的なタレントは前線に比べてどうしても見劣りする。かねてより指摘されていた弱点だが、ここを改善しない限り彼らがリヴァプールに近づくことはないか。同メディアからは厳しい評価が下されている。

リヴァプールに敗れたアーセナルだが、そこまで悲観的になる必要はないか photo/Getty Images

続いてはトッテナム。彼らの問題点として指摘されたのは中盤だ。今夏ピエール・エミール・ホイビュルクを補強した彼らだが、プレイスタイルの似ているハリー・ウィンクスと新加入MFの同時起用はそれほど効果的ではないとバッサリ。前線の爆発力は魅力的だが、確かに中盤の最適解を見つけなければタイトルへ挑戦することは難しいか。復調の気配があるタンギー・エンドンベレなども絡めて、ジョゼ・モウリーニョ監督は早急にベストな組み合わせを見つけたい。

そして最後は第3節でリヴァプールに敗れたアーセナルだ。彼らの問題点は他の4チームとは少し趣向が異なり、「強豪相手の一貫性を身につけること」とされている。ミケル・アルテタ監督の下で復活の兆しを見せる同クラブ。取り組んでいるサッカー自体は面白く、成熟すればまたガナーズはトップを争う事ができるだろう。しかし、いくら試合内容が悪くなくとも、欲しいのは勝利だ。ギリギリの勝負でもなんとか勝ち点3をゲットするクセをつける事こそが今のアーセナルには必要。この“したたかさ”さえ手に入れる事ができれば、ガナーズは一気にリヴァプールの本命対抗馬となるかもしれない。

リヴァプールも決して完璧というわけではないのだが、どうにもライバルたちが大人しい今季のプレミア。ここまではそんな印象を受けるが、はたして2020-21シーズンに栄冠を勝ち取るクラブはどこになるか。それぞれ弱点を改善し、最高レベルのデッドヒートを演じてほしいところだ。

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