“禁断の移籍”と言うには少し大げさすぎるかもしれないが、今夏少し驚きの決断をした20歳の若者がいる。おそらく彼はこの選択をするにあたって、かなりの勇気を必要としたことだろう。なにしろ、新天地に選んだのは古巣と同じノース・ロンドンに本拠地を構える宿敵だ。先日トッテナムを退団していたDFジョナサン・ディンゼイのアーセナル加入が決定している。
トッテナムではトップチームでの出番を掴むことができていなかったディンゼイ。出場機会を求めてのスパーズ退団となったが、まさかファンも彼がよりにもよってアーセナル行きを選択するとはそれほど想像していなかったことだろう。20歳の若手とはいえ、宿敵への移籍というのは少し気になるところ。快く思わないファンもいるはずで、ディンゼイは相当な覚悟を持ってこの決断を下したはずだ。
少なからずノース・ロンドンをざわつかせることとなったディンゼイの新天地選択。しかし、一体なぜこの若者はわざわざ古巣の宿敵を新たな冒険の地に選んだのだろうか。英『THE Sun』によると、尊敬する指導者の存在や同世代の選手が次々とトップチームで躍動している環境が、ディンゼイにとってアーセナルを選ぶ決め手となったようだ。
「スティーブ・ボールドがU-23チームの監督を務めていることは、移籍を決断する上で大きな要因となったよ。彼はクラブのレジェンドであり、現役時代は僕のポジションでプレイしていたからね。彼の下で学ぶことを本当に望んでいたのさ」
「リース・ネルソンやブカヨ・サカ、エディ・エンケティア、ジョー・ウィロックといった若い選手がトップでプレイしていることも大きかったよ。それも僕がアーセナルに来たかったもう一つの理由だ。一生懸命トレーニングに取り組めば、監督はチャンスを与えてくれると思ったからね。このチャンスを貰えて本当に嬉しいよ」
トッテナムよりもトップチームで活躍するチャンスが広がると見込んで、アーセナルを新天地に選んだディンゼイ。はたしてその目論見通り、この20歳はそう遠くないうちにデビューを飾ることができるのだろうか。当面はU-23チームでの活動が中心となるが、近い将来の大ブレイクには期待したいところだ。
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