近年、ちょっとしたGKのブレイクブームが到来しているのがイタリア・セリエAのASローマだ。現在ユヴェントスの正守護神を務めるポーランド代表GKヴォイチェフ・シュチェスニー、今季プレミアリーグを独走するリヴァプールを最後方から支えるブラジル代表GKアリソン・ベッカー。両者ともにローマで評価を一気に高めた選手だ。
特にアリソンの出世は衝撃的だった。かねてよりその実力は評価されていたが、移籍初年度にシュチェスニーの控えだった同選手。しかし、シュチェスニーが去った2017-18シーズンからは守護神として躍動し、圧巻のパフォーマンスでローマをチャンピオンズリーグ・ベスト4へと導いた。ファンでもなかなか予想できなかった大出世と言えるだろう。
そんな近年有能守護神を輩出するローマで、また新たな才能がブレイクの時を待っていると伊『Gazzetta dello Sport』が伝えている。その選手とは現在同クラブで正守護神を務めるスペイン代表GKパウ・ロペスでなく、少し意外な若手だ。22歳のダニエウ・フザトである。
2018年夏にブラジル1部のパルメイラスからローマに加入したフザト。新天地での出場は加入から1年半が経過した今でも“ゼロ”だ。一見、ただの3番手や4番手GKにしか見えないのが現状と言える。では、なぜフザトに同メディアは注目するのか。
実はこの男、あのアリソンが一目置く若手GKなのだ。フザトはまだデビューこそしていないものの、ブラジルA代表に招集は何度かされている期待の若手。昨年11月に代表へ選出された際には、アリソンから「フザトは僕と同じくらいストロングな選手だ」と賛辞を送られている。こういった発言もあって、『Gazzetta dello Sport』はフザトに大きな期待を寄せているようだ。出場機会はまだないものの、「ローマはこの22歳を信じ続けるべき」と猛プッシュしている。
試合に出場していないこともあって、ローマファンですらその実力を把握し切れていないフザト。はたして、ベールに包まれた謎の男が真の実力を発揮するのはいつになるか。パウ・ロペスが安定したパフォーマンスを披露しているだけに少し先とはなりそうだが、アリソン級の大出世を期待したいところだ。
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