ここ5年の間に大きく様変わりした代表チームの1つにイングランド代表が挙げられる。ユース年代の大会で結果を残し続ける新・黄金世代たちが続々とA代表に入ってきており、いつしか若手大国の1つとなった。
5年前の2015年、イングランド代表にFWジェイドン・サンチョやDFトレント・アレクサンダー・アーノルド、MFジェイムズ・マディソンらが入ってくると予想していた人はどれだけいるだろうか。
実は2015年に英『BBC』がEURO2020を戦うイングランド代表のメンバーを予想していたのだが、これがなかなかに的外れだと注目を集めているのだ。当時同メディアが予想したEURO2020スタメンは次の通りだ。
GK:ジョー・ハート
ここは昨年のロシアワールドカップの時点で変わった。現在はジョーダン・ピックフォードがゴールを守っており、ハートはすっかり忘れられてしまった。
右サイドバック:ナサニエル・クライン
当時リヴァプールで攻撃的サイドバックとして活躍していたクラインだが、右サイドバックは今や代表で最も争いが激しいポジションとなった。アーノルド、マンチェスター・ユナイテッドのアーロン・ワン・ビサカが台頭し、カイル・ウォーカー、キーラン・トリッピアーとのポジション争いが続いている。クラインは完全に蚊帳の外だ。
左サイドバック:ルーク・ショー
全くの的外れというわけではないが、ここではレスター・シティのベン・チルウェルが一歩リードしているか。トッテナムのダニー・ローズも控えており、ショーがポジションを確保したわけではない。
センターバック:ジョン・ストーンズ&エリック・ダイアー
ストーンズのスタメン入りは予想が当たっているが、もう1人のダイアーは完全に外れだ。センターバックではハリー・マグワイアが大きく評価を伸ばし、ダイアーはセンターバックと計算されていない。守備的MFとしては候補者の1人だが、ここも争いは激しい。現状のままでは厳しいか。
MF
ジョーダン・ヘンダーソン
ロス・バークリー
ジャック・ウィルシャー
リヴァプールの闘将となったヘンダーソンは当たっている。バークリーはメンバーにこそ入っているが、スタメンとは呼びにくい。ランパードの後継者候補の1人としてチェルシーへ加わったところまでは良かったが、チェルシーで評価を高めているのは20歳のMFメイソン・マウントの方だ。
残る1人のウィルシャーは完全に外れだ。チャンスメイカーとしてはマディソンが急激に評価を高めており、ウィルシャーの逆転は難しいか。
ウイング:ラヒーム・スターリング&ネイサン・レドモンド
スターリングは予想の遥か上をいく完成度の高いワールドクラスのアタッカーへと変貌を遂げた。まさかここまで伸びると予想していた人は多くなかっただろう。メンタル部分ではやや若さも残るが、実力はジョゼップ・グアルディオラの下で飛躍的に伸びている。
もう1人のレドモンドは完全に外れだ。サンチョ、さらにマーカス・ラッシュフォードもウイングを担当できる。2015年の段階でサンチョとラッシュフォードのブレイクを予想するのは難しかったか。
FW:ハリー・ケイン
ケインが代表初出場を記録したのは2015年3月となっているため、同メディアの予想は見事だ。今でこそケインは絶対的なエースだが、2015年当時はまだブレイクが始まった頃だった。
EURO2020まではまだ時間があり、さらなるサプライズが起こる可能性も残っている。例えば最近ならチェルシーFWタミー・エイブラハムが一気にブレイクしてA代表入りを勝ち取った。新たなヤングスターが出てくる可能性もあり、それだけ今のイングランドには優秀な若手が揃っている。5年前から考えるとイングランド代表のメンバー争いは想像できないほど熾烈なものとなった。
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