戦力外に等しかった男が”ジェラードの後継者”としてCL制覇へ 険しかった7年の道のり

リヴァプールをまとめるヘンダーソン photo/Getty Images

今ではリヴァプールに欠かせない存在

26日のチャンピオンズリーグ決勝レアル・マドリード戦でリヴァプールのキャプテンマークを巻くのはMFジョーダン・ヘンダーソンとなるだろう。今ではアンカーの位置からチームをコントロールする重要な役割を担っており、チームに欠かせない選手だ。

しかし、ここまでの道のりは簡単なものではなかった。ヘンダーソンは2011年にサンダーランドからリヴァプールに移籍したが、当時はまだスティーブン・ジェラードが中盤を支配していた時代だ。若いヘンダーソンにとって適応は簡単なものではなく、インパクトを残すことができなかった。

そんな中、2012-13シーズンからチームを指揮したブレンダン・ロジャースがヘンダーソンにチームを離れるつもりはないか聞いてきたことがあったという。英『Daily Mirror』によれば、ヘンダーソンは当時かなりのショックを受けたようで、涙を流した過去があると改めて振り返っている。
「ある時ブレンダンは僕に電話して言ったんだ。聞いてくれ。これはオファーだと。僕がどう思うかを聞いてきたんだ。それは事実上彼が僕を手放そうとしているようなもので、あとは僕次第だった。部屋に戻って少し泣いたよ。とても辛かったからね。代理人に何があったかを話し、出て行きたくないことを伝えた。ここに留まって戦い、監督が間違っていることを証明したかった」

「それからは突き進むだけだった。プレイタイムが多く与えられないことは分かっていたけど、まだ信じていたんだ。努力し、彼らが間違っていたことを証明するうえで僕は若かったし、ブレンダンがチームを去る時にはそれができたと感じているんだ。フットボールではそうした瞬間があるものさ。人生でもね。進む道は自分で決める。僕にはここを離れる選択肢はなかったんだ」

リヴァプールは2013-14シーズンにリーグ制覇目前まで迫ったが、この時もヘンダーソンは重要な役割を果たしていた。そして今、ジェラードの後継者としてチャンピオンズリーグ制覇へ挑むところまできている。

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