10回の決定機を8回も外す男 決定率20%ともがき苦しむリヴァプールFWとは

いったい何がおかしくなったのか

いったいリヴァプールFWクリスティアン・ベンテケのどこに問題があるのだろうか。

英『Sky Sport』が紹介したデータによると、現在ベンテケは決定機を決めきれない謎の病にかかっている。今季のベンテケには10回のビッグチャンスが訪れているが、そのうち決めたのはわずか2本だけ。ほぼゴールを決めるのが確実なビッグチャンスにもかかわらず、決定率は20%とかなり低い。

最近の試合でもGKと1対1のチャンスを外すケースも目立っており、ゴールを決める感覚を忘れてしまったようにも見える。今季はマンチェスター・ユナイテッド戦でスタジアムがざわつくほどのバイシクルシュートも決めるなど、ポテンシャルは間違いなく高い。しかし、なぜか徐々にゴールを決めることができなくなってしまった。
その大きな原因は、ユルゲン・クロップのスタイルに合わなかったからだろう。クロップはゴールを決めるだけでは定位置は渡さないと宣言しており、FWと言えど守備に走らなければならない。その点においてベンテケは非常に苦労している。

同メディアのデータでは、ベンテケは1試合平均47・3回のスプリントをしているが、ベンテケに代わってセンターフォワードに入る機会が増えているロベルト・フィルミーノは1試合あたり73・84回もスプリントしている。

この数字はボール奪取率にも表れていて、フィルミーノはFWにもかかわらず今季99回もボール奪取に成功している。一方でベンテケは29回で、守備面の貢献度ではフィルミーノが圧倒的に上だ。2人の出場時間は約100分程度しか違わないため、いかにフィルミーノが守備で貢献しているかが分かる。

ベンテケはクロップから守備面での貢献を要求されることでリズムを乱し、それが決定機を外す原因になっているのではないか。決定機を外すのは技術的な問題ではなく、心理面が大きく影響しているはずだ。

クロップは決定率20%のベンテケをどうチームに組み込んでいくのか。クラブとしても獲得に3250万ポンドも費やしたベンテケを失敗作とすることはできないはずだ。

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