バイエルン、ヤマルの獲得に近づいていた!? 運命を分けた「代理人の変更」と「説得料」

バルセロナで圧倒的な存在感を放つヤマル photo/Getty Images

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まだ芽の出きっていない逸材に目を付けるも

今最も勢いのある若手のひとりで、サッカー界の未来を担うと期待されているのがスペイン代表FWラミン・ヤマルだ。華麗なドリブルやテクニックで多くのファンを魅了。7月に18歳の誕生日を迎えたばかりではあるが、すでに名門バルセロナの10番を背負うほどの逸材である。ただ、そんな彼がもしかしたら異なるクラブでプレイし、全く違った形でサッカーキャリアを進めていた可能性があったという。

独『SportBild』によると、ヤマルが当時14歳だった2022年2月、バイエルン・ミュンヘンがまだ芽の出きっていないこの若き逸材に目をつけ、獲得に動き出していたようだ。

しかし、移籍の規定上、16歳の誕生日を迎えるまでは移籍させることが不可能。そのため、移籍の可能性を探る中でバイエルンのスカウト陣は、当時ヤマルの代理人を務めていたイバン・デ・ラ・ペーニャ氏と、彼の家族に「バイエルンが興味を示していること」と選手本人に「バイエルンが会いたがっていること」を伝える約束を交わした。この若き逸材にいち早く唾をつけることに成功したことで、早い段階で優位に立つことができたという自信を持ってバイエルンのスカウト陣は帰路についたという。
だがその後、この話は予想外の方向へ向かうこととなる。その年の年末、なんとヤマルの代理人がデ・ラ・ペーニャ氏から名物代理人のホルヘ・メンデス氏へ変更されてしまった。そして、バイエルン側が改めてヤマルの移籍に関してメンデス氏に問い合わせたところ、家族への説得料として「500万ユーロ(約8億6000万円)」を要求されたようだ。

無名の若手へ大金を投じるリスク、さらに早くても移籍の実現が2023年7月ということ。バイエルンはヤマルの獲得に関して協議を進めていたが、これらを考慮し、この話は一時保留に。そうしている間にヤマルは一気に頭角を現し、500万ユーロでどうこうできる選手ではなくなってしまう。結果的にこの話は白紙となってしまったようだ。現在のヤマルの活躍を見れば、バイエルンにとっては後悔してもしきれない移籍交渉となってしまったかもしれない。

※電子マガジンtheWORLD309号、9月15日配信の記事より転載

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