サッカー界に“ロングスローブーム”がきた? 重要性が高まり、第2第3のロリー・デラップが誕生するかも「トレーニングする余地はあるはず」

ロングスローの使い手だったロリー・デラップ photo/Getty Images

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セットプレイ強化は新たな時代へ

最近はアーセナルを筆頭に、セットプレイの強化に力を入れるチームが増えてきた。セットプレイ専門のコーチを抱えるクラブも増え、常に研究が進められている。

その動きから英『BBC』は、第2、第3のロリー・デラップが誕生する日も近いのではないかと『スローイング』の可能性に注目している。

ロリー・デラップといえば、ストーク・シティなどで活躍したロングスローの名手だ。学生時代にやり投げ選手だったこともあり、デラップはとんでもない速度と距離を誇るロングスローを連発してきた。
ストーク時代にはプレミアリーグで戦った2008年からの4年間で、実にロングスローから25ゴールを生み出しているというから驚きだ。

当時デラップのロングスローはちょっとした名物といった扱われ方だったが、同メディアは近年ロングスローを使用するチームが増えている点に注目しており、デラップのようなボールを投げる選手の育成が進むのではないかと予想している。

アーセナルもゲームによってはロングスローを多用したことがあり、昨季までシモーネ・インザーギが指揮していたインテルもロングスローを使用することがあった。ただ、デラップのようなロングスロー専門家と呼べるような選手はほとんどいない。現段階では少し遠くに投げられる選手がスローイングを担当しているといった状態で、山なりのボールがペナルティエリアへ放り込まれるケースがほとんどだ。

しかしロングスローにはオフサイドが適用されないため、上手に使えば大きな武器になる。トレーニング次第では第2のデラップを生み出すことも不可能ではないはず。

同メディアも「デラップはやり投げの選手だったこともあり、それが彼の独特なスローイングに繋がっていたわけだが、彼のスローイングに近づけるようトレーニングする余地はあるはずだ。ジムでサイドバックの選手の腕、腰、その他の専門的に必要な部位の筋肉を鍛えることで、新たな武器を手に入れられるのではないか。デラップは一時的にスローイングに革命をもたらしたが、あれはほんの始まりに過ぎなかったのかもしれない。まだまだスローイングの可能性は残っている」と伝えていて、デラップは時代を先取りしすぎていたのかもしれない。

ロングスローは守備側の対応が難しく、クリアしづらい。攻撃側はセカンドボールから次のチャンスに繋げられる可能性があり、ロングスローをさらに研究するのも悪くはないはずだ。



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