「インドネシアの人々にとってサッカーが1番のスポーツ」 サウジ、豪州とも引き分けたダークホースの脅威

オーストラリアとも引き分けたインドネシア代表 photo/Getty Images

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グループCを盛り上げる存在に

今月よりスタートした2026ワールドカップ・アジア最終予選。日本代表がグループCで連勝スタートを飾る中、このグループを盛り上げるダークホースが現れた。初戦でサウジアラビア、続いてオーストラリアと2戦連続で引き分けに持ち込んだインドネシア代表だ。

サウジアラビアとオーストラリアはアジアの強豪だが、インドネシアはサウジアラビアとアウェイで1-1、オーストラリアとはホームでスコアレスドローに持ち込んだ。ホームでのオーストラリア戦はとんでもない雰囲気で、ゲロラ・ブン・カルノ・スタジアムには7万を超えるサポーターが集結。ホームで粘って勝ち点1をもぎ取ったことは、インドネシアにとって特別な意味を持つと言っていい。

ホームの雰囲気がそれを物語っているが、かつてインドネシア国内リーグで長くプレイしたロビー・ガスパール氏はインドネシアでサッカー人気が成長を続けていると語る。インドネシアでは国内No.1人気となっており、サッカーの世界で成功したいとの思いを強く持っているというのだ。
「インドネシアの人々はサッカーが本当に大好きなんだ。彼らにとってサッカーが1番のスポーツだからね。もっと上手くなりたいと望んでいる。成功したいんだ。サッカーを通じてインドネシアがどういった国なのか、自分たちのアイデンティティを示せることを誇りに感じているんだ」(『ESPN』より)。

ただ人気が高いだけでなく、結果を出すための努力も忘れていない。監督には韓国代表も指揮したことがある韓国人監督のシン・テヨンを2019年に招聘し、U-23のカテゴリーを含め強化に努めてきた。さらにインドネシアにルーツを持つ選手にも積極的に声をかけており、今のチームにはU-15オランダ代表でのプレイ経験を持つヨング・ユトレヒトMFイヴァン・ジェナー(20)、セレッソ大阪でもプレイし、U-20オランダ代表でもプレイしたDFジャスティン・ハブナー(20)、ADOデン・ハーグFWラファエル・ストライク(21)ら帰化した若手実力者もいる。

まだまだ粗い部分もあるが、オーストラリア相手に体を張り続けるインドネシアの戦いぶりは非常に印象的だった。今回のドロー2連続が与えた影響は大きいはずで、さらなるサッカー人気に繋がるだろう。あのスタジアムの雰囲気は日本代表も油断できないものがあり、グループCを大いに盛り上げる存在となっている。

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