現代のセンターバックは守備力だけでなくビルドアップの能力も求められる。ビルドアップと言えばパスをイメージしがちだが、時にはドリブルで持ち上がることも必要になる。
これを高い精度でこなしているのがマンチェスター・ユナイテッドのDFリサンドロ・マルティネスだ。
昨夏にアヤックスからマンUへと移籍した彼は、レギュラーとしてここまで公式戦41試合に出場。当初は175cmの選手がプレミアリーグでCBとして通用するのかと懐疑的な目を向けられたが、自らのパフォーマンスでその疑問を払拭した。攻守において大きな存在感を発揮しており、今やリーグ3位につけるマンUのディフェンスリーダーだ。
英『Squawka』によると、そんなL・マルティネスは今季の欧州5大リーグ内でドリブル成功率100%を維持している選手の一人であり、その中で最も多くのドリブル成功数を記録しているという。ここまで彼は15回ドリブルを試行し、その15回全てを成功させているようだ。
データサイト『SofaScore』で見ると、今季プレミアリーグにおけるL・マルティネスのドリブル成功数は12回、成功率は100%となっている。CBでコンビを組むDFラファエル・ヴァランのドリブル成功数は3回で、成功率は60%。比較してみるとL・マルティネスの異常さがよくわかる。
今季のマンUのビルドアップの中心を担っていたのはL・マルティネスやMFクリスティアン・エリクセンだったが、エリクセンは1月末の試合で足首を負傷してしまい、以来離脱が続いている。
エリクセンがいなくなってからもマンUが失速していないのは、MFカゼミロが繋ぎ役として期待以上の働きを見せていることもあるが、やはりL・マルティネスの仕事ぶりが大きい。マンUは参加している全ての大会で勝ち残っているためまだ多くの試合を戦わなければならないが、L・マルティネスの離脱だけはなんとしてでも避けたいところだろう。