ドイツサッカー界は近年も優れたGKを多数輩出してきたが、ここ10年ほどはマヌエル・ノイアーの存在が大きすぎた。世界最高のGKと絶賛されていた時期もあり、ノイアーは常にドイツ代表の1番手だった。GKは試合途中に交代することがほとんどないため、2番手以降の選手にはなかなか出番が回ってこないのだ。
だが、その状況も変わるときがきたのではないか。ノイアーは今月27日に37歳を迎えることになり、世代交代を考えてもいいタイミングだ。
現在ノイアーが負傷離脱していることもあるが、17日に発表された親善試合へ向けた代表メンバーではフランクフルトGKケビン・トラップ、フラムGKベルント・レノ、バルセロナGKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンの3名が招集を受けている。この中で最もノイアーに近い位置にいるのはテア・シュテーゲンだろう。
何より今季のバルセロナはリーガ・エスパニョーラで失点を一桁の9点に抑えており、テア・シュテーゲンを含め守備陣は高い評価を得ている。テア・シュテーゲンはドイツ代表の守護神にふさわしい実力者と言える。
翌年にはEURO2024を控えており、今回はドイツでの開催だ。30歳を迎えたテア・シュテーゲンとしても、レギュラーとして大会に臨みたいとの思いもあるだろう。2012年に代表デビューを果たしたものの、常に2番手だったテア・シュテーゲンは代表キャップ数が30試合に留まっている。
テア・シュテーゲンは足下の技術にも定評があるが、EUROへドイツの守護神はどう変わっていくのか。バルセロナでのパフォーマンスを考えれば、テア・シュテーゲンのアピールは十分と言える。